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「相続税のお尋ね」が届いたら

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税務署が特に相続税の申告漏れに対する税務調査を強化している、という話を頻繁に耳にします。「相続税」の申告漏れと併せて今後は「海外財産」に対する調査の強化が予想されます。

税務署は「相続税のお尋ね」と、題する文書を送付して相続の内容、収入金額の内訳について調査を行っています。その背景にはこのような事情があるようです。

2011年度の税制改正で税務調査の手続きを厳格化する改正国税通則法が成立。

2013年1月から施行され、納税者に税務調査を事前通知する際の事務手続きなどが細かく定められました。そのような状況で現場の事務負担が大幅に増えていることから、申告漏れが見つかりやすいところに対し重点的に調査税務署は力を入れているということです。それはずばり、「相続」と「海外財産」なのです。

とりわけ、最近の特徴として、海外財産に対する調査が強化されているのも特徴的です。

平成24年度税制改正により、国外財産調書制度が創設されました。その年の12月31日において、その価額の合計額が5千万円を超える国外財産を有する人は、その財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した国外財産調書を、その年の翌年の3月15日までに国外財産調書を税務署に提出しなければならなくなりました。

海外への送金については、マネーロンダリングやテロ防止という観点からも、金融機関から当局へかなり詳細な報告がなされています。

現行ルールでは、100万円を超える海外送金があった場合には、金融機関から税務署に「海外送金等調書」が提出されます。したがって、税務署は海外への資産移転に関してかなり正確な情報を把握していると想像できます。

 ちょっと話はそれますが、日本国債の暴落説を唱える人がいたり、円建て資産ばかりではなく外貨建ての資産を持つ必要を唱える人がいたり、資産防衛と資産分散の両面から海外に資産を保有している富裕層は意外に多いのです。特にリーマンショック後の円高を背景に海外への不動産投資は急増しています。

 こうした海外投資が身近になるにつれ、「お尋ね」の対象も一部の富裕層からサラリーマン、主婦へも拡大しています。今後は国外財産調書に基づく「お尋ね」や税務調査が本格化すると思われます。

調書を提出しなかった場合や、税務署が国外送金等調書によって既に把握している海外預金口座の記載が国外財産調書になかった場合など、疑義があるケースでは税務調査に発展する可能性も高いと考えられます。

■ 事前に税務署は情報を掴んでいる!?

 相続発生後に、税務署から送付されてくる「相続税のお尋ね」の封筒は、全ての家に送付されてくるものではなく、あらかじめ相続税が発生しそうな家を選定して送付されてきます。では、なぜ税務署はそんなことが分かるのでしょうか?

■ 税務署はいつ誰が亡くなったかを全て知っています

 相続が発生すると、一番最初の手続きとして、市区町村役場への「死亡届」の提出があります。この死亡届を受け取った市区町村役場は、その情報を管轄の税務署へ報告する必要があるため、死亡届の提出とともに、相続発生の事実が税務署に知られてしまいます。

■ 不動産所有者や高額納税者は要注意

 相続発生の事実が税務署に通知された後、税務署では、亡くなった人が相続税の課税対象となる可能性があるかどうかを調べます。ほとんどのケースでは、過去の所得税の確定申告書で判断されます。収益不動産を保有していれば、毎年、不動産所得を確定申告しています。会社からのたくさん給料をもらっていた人も、源泉徴収票等で確認されます。たくさん税金を納めていたということは、それだけたくさん稼いで財産を蓄積しているのではないかと予想されてしまいます。

■ 納税額が少なくても油断は禁物!!

 それでは、稼ぎも多くなく、不動産は自宅だけで賃貸物件を所有していないという人は相続税申告をしなくてもいいのでしょうか?

相続税のお尋ねは先述のような方法で、選定された人に送付されてきますので、相続税申告が必要な財産を所有していても、税務署から何も通知が来ないことも数多くあります。

しかしそんな場合でも、相続税の基礎控除を超える財産を保有していれば、相続開始から10か月以内にきちんと相続税申告を行うことが必要です。

しかし、税務署から通知が来ないのであれば、申告しなくてもバレないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしほとんどのケースでは税務署にバレてしまいます。

例えば、自宅の名義変更のために相続登記を行った場合には、相続登記の情報が税務署へ法務局から通知される仕組みとなっているため、自宅を相続した事実が税務署に知られてしまいます。

そしてこういった無申告の状態で、相続開始から10か月が経過した後に税務署から指摘されて相続税申告を行うと、延滞税や無申告加算税、重加算税、場合によっては罰金等の重いペナルティを受けてしまうため注意が必要です。

 

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