貸付事業用宅地等における親族への貸付と準事業

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貸付事業用宅地等における親族への貸付と準事業 -2015/07/21-

今回の被相続人は店舗1棟、アスファルト敷き駐車場、更地を所有し、それぞれを貸付けていました。
店舗1棟とアスファルト敷き駐車場の半分は相続人である長男に貸付けており、アスファルト敷き駐車場の残り半分と更地は第三者に貸付けています。店舗及び駐車場はその用途の通り使用され、更地は資材置き場として使用されています。また、長男から受領している賃料は家族ということもあり周辺相場よりも低く設定しています。
これらの不動産について小規模宅地等の特例の適用はどうなるのでしょうか。
遺産分割を行うにあたり、この不動産は長男もしくは配偶者が取得する方針です。

物件の整理
①店舗:長男に貸付けている(賃料は周辺相場と比較して低い)
②アスファルト敷き駐車場
 A(半分):長男に貸付けている(賃料は周辺相場と比較して低い)
 B(半分):第三者に貸付けている
③更地:第三者に貸付けている

(1)③更地の取扱い

建物や構築物の敷地ではないので小規模宅地等の特例の適用を受けることはできません。

(2)②B第三者に貸付けているアスファルト敷き駐車場の取扱い

アスファルトは構築物に該当するため、所有継続・貸付継続の要件を満たせば、小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。

(3)①店舗②A長男に貸付けているアスファルト敷き駐車場を長男が取得する場合

この場合には小規模宅地等の特例の適用はありません。

平成22年度の税制改正前であれば、被相続人が貸付を行っていれば50%の評価減が認められていました。しかし改正で貸付継続要件を満たさなければ適用がないことになりました。貸付を受けていた本人が当該物件を取得すると、その時点で貸付は終了し、貸付が継続されないため小規模宅地等の特例の適用を受けることはできません。

(4)①店舗②A長男に貸付けているアスファルト敷き駐車場を配偶者が取得する場合

この場合には原則として小規模宅地等の特例の適用ができると思われます。しかし、賃料が周辺相場よりも低いということで、被相続人の事業として成り立っていたかという部分について事実認定の問題になります。

結果として被相続人の事業として認められるのであれば、所有継続・貸付継続の要件を満たせば小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。

しかし、賃料設定が低く、事業として認められないのであれば、そもそも事業用地に該当しないことになるため、小規模宅地等の特例の適用を受けることはできません。

ちなみに、小規模宅地等の特例で事業という言葉がでてくるため、貸付の場合には事業的規模でなければ認められないのではないかという疑問がありますが、平成6年の税制改正で事業的規模ではない貸付(準事業)でも小規模宅地等の特例の適用が認められるようになりました。

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