不整形地とは、土地の形が正方形や長方形(整形地)ではない土地のことをいいます。土地の形状が、不整形であれば、新しく建物を建築する際や、売却の際に不都合が生じやすくなるため、評価減の規定が設けられています。
この不整形地の評価方法ですが、該当の土地が仮に整形地であった場合の想定図を描き、その想定整形地と元の土地との間に生じるかげ地と言われる割合によって減額率が異なります。土地の形状が、いびつであればある程、このかげ地割合という割合が大きくなり、相続税の評価額を減額することができます。
この不整形地の評価ですが、実際に測量図をもとに想定整形地を描き、かげ地割合を求めないと正確な評価ができません。つまりお持ちの土地が綺麗な整形地だと思っていても、実際に測量図で正確に評価してみると、減額が可能な場合も多々あります。かげ地割合が10%以上あれば、評価減が可能となりますので、相続税申告の際は必ず資料をもとに判断するように、注意しましょう。具体的な算式は以下のようになります。
(算式)通常の相続税評価額×不整形地補正率
この算式にある不整形地補正率が低いほど、相続税評価を減額することができます。そしてこの不整地地補正率は、左ページの図から分かるように、かげ地割合が多くなるにつれてその減額率が大きくなっていきます。またその土地の所在地の土地の区分や、面積によって減額率が異なってきます。
不整形地の評価は、土地をお持ちの方の相続税の減額では、必ず検討が必要な重要項目です。不整形地に該当すれば、1%~40%の幅で減額を受けることができますので、相続税申告の際は注意しましょう。