退職手当金等とは
被相続人の死亡によって、被相続人(亡くなった人)に支給されるべきであった退職手当金等(退職手当金、功労金その他これに準ずる給与)を遺族が受け取る場合で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続財産とみなされて相続税の対象となります。
この場合、退職手当金等の受取人が①相続人(相続を放棄した人や相続権を失った人は除く)であるときは相続により取得したものとして、また、②相続を放棄した人及び相続権を失った人や相続人以外の人であるときは遺贈により取得したものとみなされます。
退職手当金等の判定
「被相続人に支給されるべきであった退職手当金、退職手当金等」というのは、その名目のいかんにかかわらず実質上被相続人の退職手当金等として支給される金品を意味します。
したがって退職手当金等の支給が現物である場合も含まれる事になります。
その受けた金品が退職手当金等に該当するかどうかは、その金品が
①退職給与規定その他これに準ずるものの定めに基づいて受ける場合には、これにより判定し
②その他の場合には、その被相続人の地位、功労等を考慮して、その被相続人の雇用主等が営む事業と類似する事業における、その被相続人と同様の地位にある者が受け、または受けると認められる額等を勘案して判定
することとなっています。
被相続人の死亡を起因として退職手当金等が定期金で支給された場合は、契約に基づかない定期金に関する権利に該当しないため、退職手当金等として通常通り課税されます。
【相続税基本通達】
(退職手当金等を定期金として支給する場合)
3-47 法第3条第1項第6号に規定する「(第2号に掲げる給与に該当するもの)」とは、定期金又はこれに準ずる方法で支給される退職手当金等をいうのであって、これらのものについては、法第3条第1項第2号に規定する退職手当金等として課税するのであるから留意する。