区分地上権に準ずる地役権の相続税評価

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区分地上権とは他人の所有する土地の地下または地上について上下の範囲を定めて、地下鉄道または送電線などの工作物を所有するために、その土地を利用することができる権利のことです。
また地役権とは、自分の土地にとって都合がいいように他人の土地を利用することができる権利のことです。
地役権の目的は、他人の土地から水をひいたり、他人の土地に高い建物を建てさせないようにするなど、様々な目的で設定することができますが、特に他人の土地を通行することを目的とした地役権を通行地役権と呼びます。
地役権の設定は、利用する側の土地の所有者と利用される側の土地の所有者との間で「地役権設定契約」を結ぶのが一般的です。
この場合、利用によって利益を得る側の土地を要役地と呼び、利用される側の土地を承役地と呼びます。

地役権の相続税評価

区分地上権の価額は、
【その区分地上権の目的となっている農地の自用地としての価額
☓区分地上権に準ずる地役権の割合】
で評価します。
 区分地上権に準ずる地役権の割合は、次に掲げるその承役地に係る制限の内容の区分に従い、それぞれ次に掲げる割合とするものができることになっています。
(1) 家屋の建物が全くできない場合
A 50パーセント
B その区分地上権に準ずる地役権が借地権であるとした場合に、その承役地に適用される借地権割合
⇒A,Bのいずれか高い割合
(2) 家屋の構造,用途に制限を受ける場合
30パーセント

借地権と借地権割合

 借地権とは、他人の土地を借りて使用する権利のことです。
 また借地権割合とは、更地の時価に対する借地権価格の割合のことをいいます。
 当然地価の高い地域ほどその割合は高くなり、商業地では8~9割,住宅地では6~7割程度が大体の目安といわれています。
※農地に係る区分地上権の価格は、「区分地上権の評価」の定めを準用して評価します

【財産評価基本通達43-3】(区分地上権に準ずる地役権の評価)
農地に係る区分地上権に準ずる地役権の価額は、その区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である農地の自用地としての価額を基とし、27-5≪区分地上権に準ずる地役権の評価≫の定めを準用して評価する。(平3課評2-4外追加、平6課評2-2外改正)


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