みなし相続財産として相続税の課税対象となる定期金
本来は相続財産ではありませんが、被相続人の死亡を原因として相続人の権利となるため、相続財産とみなされ相続税の課税対象となるものは相続税法により定められており、これをみなし相続財産といいます。
みなし相続財産には、生命保険契約の保険金又は損害保険契約の保険金や保険契約に関する権利、退職手当金や功労金等の給与、定期金や定期金給付契約に関する権利等があります。
このうち、定期金や定期金給付契約に関する権利は、
相続開始時にまだ定期金給付事由が発生していない定期金給付契約で被相続人が掛金又は保険料の全部又は一部を負担し、かつ、被相続人以外の者が当該定期金給付契約の契約者である定期金給付契約の契約に関するその契約者の権利
定期金給付契約で定期金受取人に対しその生存中又は一定期間にわたり定期金を給付し、かつ、その者が死亡したときはその死亡後遺族その他の為に対して定期金又は一時金を給付するものに基づいて定期金受取人の定期金給付契約に関する権利
が該当し、契約に基づくもの以外の定期金やこれに係る一時金に関する権利についても対象となります。
定期金受取人が死亡した場合で課税関係の生じない場合
まだ定期金の受取事由が発生していない定期金給付契約の受取人となるべき者が死亡した場合、その受取人が定期金給付契約の契約者ではなく、かつ掛金又は保険料を負担していないものについては、その受取人が死亡したとしても、その定期金給付契約に関する権利を取得したとみなされないため、相続税の課税対象にはなりません。
【財産評価基本通達 3-40】(定期金受取人が死亡した場合で課税関係の生じない場合)
定期金受取人となるべき者が死亡した時において、まだ給付事由の発生していない定期金給付契約(生命保険契約を除く。)で当該定期金受取人が契約者でなく、かつ、掛金又は保険料の負担者でないものについては、当該定期金受取人の死亡した時においては課税関係は生じないものとする。