森林の主要樹種とは「杉、ひのき、松、くぬぎ、及び雑木」をいいます、故にこの通達における「主要樹種以外の立木」とは、それらの樹種以外の立木を指しています。
評価方法
これら主要樹種以外の立木の価額は、まず財産評価基本通達115「森林の主要樹種の立木の標準価額」を基に定める標準価額を算出し、次にその森林についての「地味級」について「地味級の割合」を算出、立木度について「立木度の割合」を算出、「地利級」について「地利級の割合」をそれぞれ算出します。そしてそれらすべてと、森林の地積をかけた計算結果を森林の主要樹種以外の立木の評価額とします。
この関係を算式を用いて表すと
【評価額=標準価額×地味級の割合×立木度の割合×地利級の割合×地積】となります。
ただし地積については、岩石や崖崩れ等で利用できないその土地が不利用地となっている場合、その分の地積は全体の地積から除いたものを数値として代入します。
具体例
具体的な数値を使って計算してみると、仮に、求める地区Aの立木の樹種の標準価額が20万円で、算出した地味級の割合が1.0、立木度の割合が0.8、地利級の割合が0.8で不利用地を除いた地積が40としたとき、その土地の評価額はそれらすべてを乗じることで求められることになるので
【標準価額×地味級の割合×立木度の割合×地利級の割合×地積】=【20万円×1.0×0.8×0.8×40】=【512万円】となり、計算した結果の「512万円」がその土地Aの財産評価額となります。
【財産評価基本通達117】(森林の主要樹種以外の立木の評価)
森林の主要樹種以外の立木の価額は、樹種ごとに、115≪森林の主要樹種の立木の標準価額≫の標準価額を基として国税局長の定める標準価額に、その森林について地味級、立木度及び地利級に応じてそれぞれ別に定める割合を連乗して求めた金額にその森林の地積を乗じて計算した金額によって評価する。この場合において、岩石、がけ崩れ等による不利用地があるときは、その不利用地の地積を除外した地積をもってその森林の地積とする。(昭41直資3-19・平5課評2-7外改正)