源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額(復興特別所得税の取扱い)

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平成23年3月11日に東日本大震災が起きたことによりその復興のための資金を集めるため、その年の終わりの平成23年12月2日に「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」が公布されました。
この法律は所得税を収める義務のある者はその基準所得税額の2.1%分を復興特別所得税として合わせて納税するものとしたものです。
そして、この質疑応答事例には源泉徴収されるべき所得税額にこの復興特別所得税を含めて計算するかどうかについての回答が載せられています。

源泉徴収されるべき所得税の額

例として平成25年1月1日以降に相続、寄贈、贈与によって取得した預貯金の価額を財産評価する場合を考えます。
そういった場合にその評価する所得税額に、復興特別所得税は「含める」という回答がされています。
復興特別所得税を理由は、預貯金の価額は原則として、課税時期の預入高と、同時期現在においてその預貯金を解約する場合、その利子を受ける金額とその金額について源泉徴収される金額を控除した金額を合計したものをその評価額とすることになっているからです。
平成25年1月1日から生ずる所得について、所得税の源泉徴収を行う際に所得税と復興特別所得税をまとめて徴収しなければいけないこととされているので、平成25年1月1日から預貯金の財産評価などを行う際は、復興特別所得税を所得税額に含めて財産評価を行うこととなります。

源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額(復興特別所得税の取扱い)

【照会要旨】
 平成25年1月1日以降に相続、遺贈又は贈与により取得した預貯金の価額を評価する場合、「源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額」には、平成23年12月2日に公布された「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」における復興特別所得税の額に相当する金額を含めて計算するのでしょうか。

【回答要旨】
 平成25年1月1日以降に相続、遺贈又は贈与により取得した預貯金の価額を評価する場合の「源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額」には、復興特別所得税の額に相当する金額を含めて計算します。

(理由等)
 預貯金の価額は、原則として、課税時期における預入高と同時期現在においてその預貯金を解約するとした場合に既経過利子の額として支払を受けることができる金額からその金額について源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額を控除した金額との合計額によって評価することとしています。
 平成25年1月1日から平成49年12月31日までの間に生ずる所得について、所得税の源泉徴収義務者が源泉徴収をする際には、所得税と復興特別所得税を併せて徴収しなければならないこととされていることから、平成25年1月1日以降に相続、遺贈又は贈与により取得した預貯金の価額を評価する場合の「源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額」には、復興特別所得税の額に相当する金額を含めて計算します。
※ 利付公社債、証券投資信託受益証券など、既経過利息の額等から「所得税の額に相当する金額」を控除することとしている財産の評価においても、その「所得税の額に相当する金額」には復興特別所得税の額に相当する金額を含めて計算することになります。

【関係法令通達】
 財産評価基本通達183、193、197-2、197-5、198、199、203、212、213、214
 相続税法基本通達24-3、25-1
 相続税法24、25
 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法28


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