お布施は領収書がなくとも相続税申告で債務控除が可能!申告方法も解説

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葬式の費用は故人の財産から出されたものでなくとも、相続財産の控除対象になります。それは僧侶に渡すお布施なども同じです。しかし、お布施というのは名目上報酬ではありませんので、一般的に領収書などが発行されません。いくら支払ったのかを書面で証明できませんが、どうやって控除を受ければよいのでしょうか。

1.お布施は相続税申告で債務控除が可能

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1-1.相続財産の控除対象になる葬式費用は大きく分けて5つ

I. 火葬・埋葬・納骨などにかかった費用。
II. 遺体や遺骨の回送・運搬にかかった費用
III. お通夜など、葬式の前後で必ずかかる費用
IV. 死体の捜索にかかった費用
V. 葬式の際にお寺の僧侶などに対し、読経などのお礼にかかった費用

この5つ目がお布施にあたり、お布施として支払った金額分の控除が受けられます。ただし、遺族宛の香典に対する「香典返し」、非課税財産にあたる「墓地・墓石」、葬式関連費用との区別が難しい「告別式以降の費用」は葬式にかかった費用とは認められず、控除の対象にはなりません。

また、費用を負担したのが相続権のない方だった場合にも控除されません。控除されるからと大きな葬式を開く場合には、何が控除されてされないのか、注意して費用を算出する必要があります。

1-2.控除を受けるためには領収書などの明細が必要

当然ながら、かかった費用がどれくらいだったのかは記録が必須です。葬式にかかる大半の費用は葬儀社などに支払うものですので、領収書が発行されるので問題ありません。

しかし、問題はお布施です。親切なお寺は領収書を作ってくれることもありますが、お布施というのは金額のはっきりしている料金ではありません。領収書がもらえないことが一般的です。かといって、何の記録もなしに「これくらい払いました」と申告しても控除を受けること難しいでしょう。

2.領収書がない場合にはメモでOK

領収書がもらえない場合、正式な領収書ではなく自身で作成したメモで構いません。メモと言っても適当に書きなぐっただけのメモではなく、可能な限り体裁を整えたものが望ましいです。

できれば、「お寺の名称」「所在地・連絡先」「金額」「日付」「目的」など、お金の授受を把握するために必要な情報が全て記載してあることが理想です。最低限の情報が残っていれば事後調査が可能ですし、税務署は受理してくれます。

ただし、メモに記載されている情報が疑わしい場合には税務署の調査が入ります。ちゃんとしたお寺であれば、こうした調査に備えて、受け取ったお布施の金額などをきちんと記録していることが多く、証拠があります。また、記録していなかったとしても、僧侶の証言や前例から税務署が不適当だと判断すれば認めてもらえない可能性があります。よほどのことがなければ大丈夫ですが、メモとはいえ正しい情報を記録するようにしましょう。


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