退職手当金等の支払調書の提出限度をケース毎に解説
該当者がなんらかの理由により死亡退職した際に、関連する退職手当金が遺族年金として支払われる場合に用いられる退職手当金等の支払調書の提出限度ですが、退職年金その他を支払う場合は該当する支払日および受給権利確定日の翌月15日が提出の期限となります。
上記で説明している退職手当金等については【確定給付企業年金法】に規定に関わる規約に基づいた内容で、受給となる年金もしくは一時金、【確定拠出年金法】に規定する企業型年金規約もしくは個人型年金規約に基づいて受給となる一時金、【適格退職年金契約】は、その他退職給付金に基づく生命保険契約などに基づいて受給となる年金または一時金、【勤労者退職金共済機構若しくは特定退職金共済団体が行う退職金共済に関する制度】に係る契約もしくは関連契約への受給となる年金又は一時金、【中小企業基盤整備機構】の締結した共済契約に関連して受給となる一時金などが含まれます。
ちなみに雇用主が就業規則に基づいて支給する退職年金等は、上記説明の退職手当金等に含まれます。
上記年金の支払又は受給権利については権利確定を以って、退職手当等の支給が完遂したものとされるので該当日の翌月15日までに提出しなくてはなりません。
上記事例は事実関係を前提にした内容の回答例ですので、会社事案内容の全ケースに合致したものではありませんので、納税者申請の具体的な内容把握がなされている場合に上記と異なる課税関係が発生する場合があります。
(退職手当金等の支払調書の提出限度)
59-1 適格退職年金契約等に基づいて2以上の信託会社又は生命保険会社が支給する年金又は一時金の額が、法施行規則第30条第1項に規定する100万円の金額を超えるかどうかは、当該2以上の信託会社又は生命保険会社が支給する金額の合計額により判定するものとする。(昭46直審(資)6追加、昭47直資2-130,昭50直資2-257,昭57直資2-177改正、平15課資2-1改正)
(注) 2以上の信託会社又は生命保険会社と締結した適格退職年金契約には、次のようなものがある。
(1) 2以上の信託会社が共同で同一の契約書により受託する共同受託契約
(2) 2以上の生命保険会社が共同で同一の契約書により事務を引き受ける共同取扱契約
(3) 退職年金制度の一定の方法により2以上に分割し、その分割した数だけの退職年金契約を締結する分割契約