資産税系の税理士事務所に転職希望する者のためのQ&A

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

税理士事務所に勤務していて転職を考えておられる方で、これから相続税・資産税をやっていきたいと思っておられる方向けの記事となります。ここでは、相続税(資産税)系の税理士事務所に就職するにはどうしたらよいのかを解説していきたいと思います。

なお、私が代表を務める税理士法人チェスターは、相続税専門の税理士事務所で、2016年8月現在で52名の職員がおり、業務のほぼ100%が相続税関係となっています。

以下では、採用をする側の視点で、相続税(資産税)系の税理士事務所に就職を希望する者のためのQ&Aを考えてみたいと思います。

Q1.「相続税法」の試験科目の合格は必須か?

>>無料会員に入会すると、実務で使えるオリジナル書式をプレゼント!!

必須ではありません。ただ、もちろん合格している方が、ベターです。ただ、それを必須にしている事務所はないと思います。合格をしていなくとも、受験経験があったり、勉強の経験があることはプラスですので履歴書や面接で積極的にアピールすると良いでしょう。

Q2.資産税系の税理士事務所の実際の業務内容は?

一口に資産税系と言っても、相続税申告業務が多い事務所、生前対策業務が多い事務所、事業承継業務が多い事務所、相続税還付業務が多い事務所、不動産オーナーの確定申告が多い事務所などなど様々です。
自分が何をやりたいのかを明確にし、希望に合った事務所を探しましょう。

ちなみに、税理士法人チェスターは、相続税申告業務が多い事務所となります。約9割が相続税申告業務、残りの1割程度で生前対策や事業承継、相続税還付業務が少しあるイメージとなっています。

また、ホームページでは、相続税専門とうたっていても、実際は法人顧問業務もそれなりにやっている事務所もあると思いますので、事前にしっかりと業務内容を確認する必要があります。

Q3.相続税申告を1件も経験していない未経験者でも転職は可能か?

税理士業界全体として、“実務経験”を選考基準として重視する傾向があります。
ただ、“実務経験”がないからといって転職できないということはないと思います。もちろん、即戦力になるような人材しか募集していない事務所も中にはあると思いますが、チェスターの場合は違います。

未経験者でも、ポテンシャルが見込めれば採用をさせて頂くことも多々あります。誰でもはじめは未経験です。
ただ、1点、資産税系の事務所に転職する場合、法人税の実務経験はそこまで活きてきませんので、条件面では“法人税の経験”があったとしても、“未経験者”の扱いになってしまいます。

Q4.未経験で入社した場合のはじめの仕事内容は?

あくまで、税理士法人チェスターの場合の話ですが、未経験で入社された場合には、まずは入社時研修を受けて頂きます。相続税実務に関するDVDで研修をさせて頂き、その後はOJTとなります。

最初は、土地の評価のみ、身分関係の作成のみ、預金移動調査のみといってように業務を部分的に行って頂きます。人により異なりますが、入社後、数か月経てば、初回の面談で先輩に同席し、お客様のやりとりから全体を通しての業務を担当して頂きます。

Q5.未経験で業務が不安ですがきちんとチェックしてもらえるのか?

こちらの回答もあくまで税理士法人チェスターの場合の話です。
担当者が作成した財産評価、申告書は、まず所属しているチームのリーダーが1stチェックを行います。この1stチェックは1円単位での計算ミスがないかどうか、また誤字脱字がないかどうか等の精査となります。
さらに、この1stチェックの後は、役員による2ndチェック。ここでは考え方の誤りや計算ミスがないかどうかを再度確認します。このように厳重な審査体制がありますので、安心して経験を積んで頂けます。

Q6.どういった志望動機を言えば良いのか?

素直な志望動機を話せばよいと思うのですが、「なぜ、資産税をやりたいのか」という部分をきちんと説明することが肝心です。どういった過程、動機で資産税をやりたいと思うようになったのか。
当たり前のことですが、これをキチンと説明できる人が少ない印象です。
「高齢化社会で、時代のニーズが、需要が…」
というありきたりな回答ではなく、採用側としては、もっと真実の想いを聞きたいです。

Q7.資産税系の事務所の繁忙期は?

資産税系ではない一般的な税理士事務所の繁忙期はやはり法人の決算期の関係があるでしょう。
ただ、資産税系の事務所については法人案件があまりないため、決まった繁忙期は特にありません。ただ、やはり所得税の確定申告の時期は通常の業務に追加で業務が増えますので繁忙期となります。

あとは、相続税申告業務についてはお客様が相談に来られるタイミングによっては、申告期限まで短い期間で作業を終える必要がある場合があります。そういった案件が重なったり、大型の相続案件を受注した場合などは事務所全体が一定時期繁忙状態になってしまうこともあります。


【相続実務アカデミー】実務向け最新の相続知識を無料で!!無料会員登録はこちら
【採用情報 - RECRUIT -】チェスターで一緒に働きませんか?相続業務の魅力・給与・福利厚生ectはこちら
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る