「比準要素数1の会社」の判定の際の端数処理

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比準要素数1の会社とは、①一株あたりの配当金額②一株あたりの利益金額③一株あたりの純資産額。この3つのそれぞれの要素の2つ以上又は3つ全ての金額が0円となっている会社のことを言います。
この質疑応答事例では①~③が0円かどうかの判定を行う際に、端数を処理することによって要素の金額が0円となる場合にその配当金額、利益金額、純資産価額の要素を0円として良いかどうかについての回答がなされています。

端数処理の方法

この質疑応答事例の回答には、端数の処理を行うことによって①~③の要素が0円となる場合は0円として良い。という回答がなされています。
ただし、端数処理は「取引相場のない様式(出資)の評価明細書」の「第4表 類似業種比準価額等の計算明細書」の各欄の表示単位未満の端数を処理することによって0円とみなすことができるものとされています。
「第4表 類似業種比準価額等の計算明細書」には「直前期末の資本金等の額」や「直前期末の発行済み株式数」などの項目が記してあります。
その中に配当金額の項目が年配当金額や年平均配当金額など細かく別れ、千円単位で、利益金額の項目も同様に千円単位で、純資産の額もまた同じに千円単位で記載をすることになっています。ですので、千円単位の表記で、端数を切り捨てると0千円になってしまう場合は、要素を0円として端数を処理し、その結果を持ってして批准要素数1の会社かどうかを判定することになります。

【照会要旨】
 「比準要素数1の会社」の判定を行う場合、「1株当たりの配当金額」、「1株当たりの利益金額」及び「1株当たりの純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)」が少額のため、評価明細書の記載に当たって0円となる場合には、配当金額、利益金額及び純資産価額の要素は0とするのでしょうか。

【回答要旨】
 端数処理を行って0円となる場合には、その要素は0とします。
 なお、端数処理は、「取引相場のない様式(出資)の評価明細書」の「第4表 類似業種比準価額等の計算明細書」の各欄の表示単位未満の端数を切り捨てて記載することにより行います。

【関係法令通達】
 財産評価基本通達189(1)
 平成2年12月27日付直評23外「相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について」通達 第4表1


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