倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額

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自用地とは、自分が所有権を持ち、更に他人に貸していない土地の事を指します。例えば自分が所有権を持っていて、自宅用の宅地にしている場合及び更地の状態の宅地などを指します。

地役権の目的となる承役地とは

特定の目的を持つ他人の土地の利益のために使用される、自分の土地の一部のことを指します。具体的な例で言えば、無道路地に出入りするために自分の宅地の一部を通路として使用させる場合、通路として利用させる権利のことを地役権と称し、通路として使用させる自分の土地の一部を「承役地」と呼びます。

倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額

税制上で、倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額を算出する際に、区分地上権の目的となっている宅地や、地役権の目的となっている承役地である宅地の自用地の価額は、既に固定資産税評価額にて区分地上権や地役権の目的となっている承役地ということで資産価値の低下を考慮してある場合には、その宅地の利用価値の低下がないものとして評価した価額とします。
これは、既に固定資産税評価額で資産価値の低下を含んでいる場合に、倍率方式で更に資産価値の低下分を含むと、二重に区分地上権や地役権を行使することを防ぐためです。
区分地上権や地役権は、自用地の場合はいずれかで一度のみ行使されることとなります。

宅地以外の土地の場合

また、同様の理由で宅地以外の土地を倍率方式により評価する場合の各節に定める土地の自用地としての価額も、宅地の自用地の場合と同様に区分地上権や地役権は一回のみの行使となるように評価されます。

【財産評価総則基本通達第2章25-2】(倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額)
倍率地域にある区分地上権の目的となっている宅地又は区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である宅地の自用地としての価額は、その宅地の固定資産税評価額が地下鉄のずい道の設置、特別高圧架空電線の架設がされていること等に基づく利用価値の低下を考慮したものである場合には、その宅地の利用価値の低下がないものとして評価した価額とする。
なお、宅地以外の土地を倍率方式により評価する場合の各節に定める土地の自用地としての価額についても、同様とする。(平3課評2-4外追加、平12課評2-4外改正)


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