相続に関する知識コンテンツ

斜面に家屋が建っている土地の相続税評価はがけ地補正不可

斜面に2階建ての家屋が建っている状況であり、2階部分が玄関になっており、斜面に沿って下の階がつくられている。敷地全体ががけ地になっているような以下のようなケースではどのように相続税評価を行えば良いのでしょうか。 1.“がけ地補正率”を適用して相続税評価ができないか? まず、思いつくのが、“がけ地補正”の適用でしょう。以下が根拠条文となります。 財産評価基本通達20-4(が……

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月極駐車場と時間貸駐車場は相続税評価において別評価単位

月極駐車場と時間貸駐車場が隣接しているような場合、駐車場(雑種地)というくくりでは同一であったとしても、利用の目的が異なるということで評価単位は別となります。 東京国税不服審判所(平成28年第69号)における採決事例を参考に解説を行いたいと思います。 1.雑種地の評価単位は、“利用の単位”ごとが原則 財産評価基本通達7-2(7) 雑種地は、利用の単位となっている一団の雑種地(同一の……

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水路があっても土地の評価単位が分断されるとは限らない

土地の相続税評価を行う際に、その評価単位の判定は非常に重要です。 評価単位を誤ると評価額が大きく異なり、税務調査等で指摘されると多額のペナルティを背負ってしまうリスクがあるからです。 原則として、土地の評価単位は物理的に一体利用できないような場合、例えば道路や水路等で分断されているような場合には利用単位は別となります。下記図で言うと、土地1と土地2は原則としては別評価単位となります。 ……

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相続対策に「民事信託」をもっと利用しよう

「民事信託」という言葉を聞いたことがないという人は多いのではないでしょうか。民事信託は、相続対策や認知症対策など高齢者向けの財産管理の分野で注目を浴びている制度です。ここでは、「民事信託とは何か」から相続対策での活用例までご説明します。 1. 民事信託とは? 1-1. 民事信託の基本的な仕組み 「信託」には3人の人物が必要です。 ・委託者:財産を持っている人。信託財産を受託者に預け……

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直後期末を用いて自社株式の相続税評価を行う場合

取引相場のない自社株式の相続税評価を行う場合、原則として会社の総資産価額、従業員数、年間取引金額によって会社規模を3つに区分した上で、規定の方式によって計算します。このとき、基本的には直前期末の数字が用いられますが、純資産価額方式で評価を行う場合には、条件を満たす場合には直後期末も選択が可能です。 1.類似業種比準価額は直前期末のみ 1-1.取引相場のない株式の相続税評価方法は会社規模によ……

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Lの割合が重要!類似業種と純資産価額の併用割合

相続によって会社が後継者に引き渡される際は、会社の価値を算出します。算出方法として類似業種比準方式と純資産価格方式を併用する場合、会社の規模に応じた「Lの割合」を判定する必要があります。ここでは、Lの割合について詳しく解説します。 1.Lの割合とは? 自社株の評価方式は、類似業種比準方式、純資産価格方式、配当還元方式の3種類に加え、「類似業種比準方式と純資産価格方式の併用方式」があります。Lの……

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高圧線下の土地(区分地上権に準ずる地積権の目的となっている宅地)の相続税評価

高圧線のある自用地は、高圧線があることで建物の建設に制限が設けられています。 そのため、通常の自用地の評価から、高圧線のある区分地上権に準ずる地役権の範囲について制限の分だけを状況に応じて控除する必要があります。 実際の高圧線下における相続税評価について確認してみましょう。 1.高圧線下の土地(区分地上権に準ずる地役権の目的となっている宅地)の相続税評価 高圧線のある土地についての……

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寺院等が点在する地域において忌地の評価減10%は適用不可

以下の国税庁のタックスアンサーによると、忌地については利用価値が付近の宅地の利用状況から見て著しく低下していると認められ、通常の相続税評価から10%評価減ができるとあります。但し、どのような場合でも無条件で認められる訳ではないので注意が必要です。 道路より高い位置にある宅地又は低い位置にある宅地で、その付近にある宅地に比べて著しく高低差のあるもの 地盤に甚だしい凹凸のある宅地 ……

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附則5項道路は相続税評価においてセットバック減額可能

建築基準法附則5項に定められている、いわゆる「附則5項道路」において再建築の際、セットバックを行う必要がある場合には42条2項道路と同様、当該部分について70%の評価減(30%評価)を行えます。 セットバックの評価減が規定されている財産評価基本通達24-6には、「建築基準法第42条第2項に規定する道路」とありますが、実質的にこの42条2項道路と同様の扱いを受ける場合にはこちらの規定を準用する……

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相続人が外国籍の場合の日本の相続手続き

相続人のうちの1人が日本国籍ではなく外国籍の場合の相続手続きについては、通常の手続きと異なる部分があります。以下、手続き別に解説をしていきます。 1.相続人が外国籍の場合に相続税申告に添付する戸籍謄本について 相続税申告において、相続人全員の戸籍謄本を添付する必要がありますが、相続人が外国籍の場合は、いわゆる日本の戸籍謄本が存在しないため、外国が発行した身分証があればそれを添付することで代用で……

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