取引相場のない株式の相続税評価額は、その会社の純資産の相続税評価額をその会社の発行済株式総数で除した金額を基本として行います。そのため、その評価において、会社の純資産の相続税評価が必要になりますが、その際、会社が販売目的で保有している上場株式はどう評価されるのでしょうか。以下で、解説します。 売買目的で保有する有価証券の相続税評価について 販売業者が販売目的で所有している資産を棚卸資産……
記事を見る財産・土地評価
評価会社が受け取った生命保険金の取扱い
「一株あたりの純資産価額を計算するにあたって、被相続人が死亡した時に評価会社が受け取った生命保険金は評価会社の資産に計上することになるのか」また「その受け取った生命保険金から、被相続人に死亡退職金を支払った場合、その死亡退職金の額は負債に計上することになるのか」という質問が、この質疑応答ではなされています。 生命保険の額の計上 被相続人が死亡した場合に財産評価される会社が……
記事を見る評価会社が受け取った生命保険金の取扱い
弔慰金とは誰かが死亡した時に会社や個人が支払う金額で、花輪の代金や、葬祭料などと一緒に支払われるものです。この質疑応答事例には相続人が死亡した際に被相続人に会社がしはらった弔慰金を一株あたりの純資産額を評価する際に負債として取り扱うかどうかについての回答が記されています。 なお、一株あたりの純資産額を評価する際とは、財産評価基本通達186-3「評価会社が有する株式等の純資産価額の計算」によって評……
記事を見る株式の割当てを受ける権利等が発生している場合の価額修正の要否
取引相場のない株式の相続税法上の評価方法は、財産評価基本通達で細かく定められています。ここでは、株式の割当てを受ける権利等の発生している特定の評価会社の株式の評価方法と、その株式を同族株主以外の株主等が取得した場合の例外について説明します。 1.特定の評価会社とは 特定の評価会社とは、次のような会社をいいます。 ・ 比準要素(1株当たりの配当金額、利益金額、純資産価額)の数が1つ……
記事を見る不動産販売会社がたな卸資産として所有する土地等の取扱い
この質疑応答事例では、不動産を販売する不動産販売会社がたな卸資産として土地を所有している場合について、その土地が、土地等の価額の合計額の割合を求める際に、たな卸資産として保有しているぶんの土地が含まれるかどうかについての回答とそのようにする理由が記されています。 たな卸資産として所有する土地が含まれるかどうか 結論から述べると、不動産販売業者がたな卸資産として所有する土地……
記事を見る判定の基礎となる「株式及び出資」の範囲
株式保有特定会社とは、当該会社の保有する資産のうち「株式又は出資」が占める割合が50%以上の会社のことをいいます。株式保有特定会社の株式の相続税評価は、一般の会社が保有する株式のそれとは異なる方法で行います。では、上記の「株式又は出資」には、どんなものが該当するのでしょうか。以下で解説します。 判定の基礎となる「株式及び出資の範囲」とは ある質問者から、国税庁に対して、次のものは、株式保有特定……
記事を見る「比準要素数1の会社」の判定の際の端数処理
比準要素数1の会社とは、①一株あたりの配当金額②一株あたりの利益金額③一株あたりの純資産額。この3つのそれぞれの要素の2つ以上又は3つ全ての金額が0円となっている会社のことを言います。 この質疑応答事例では①~③が0円かどうかの判定を行う際に、端数を処理することによって要素の金額が0円となる場合にその配当金額、利益金額、純資産価額の要素を0円として良いかどうかについての回答がなされています。 ……
記事を見る長期間清算中の会社の相続税評価
会社が解散してその役割を終えたときは、財産を処分し、債務を弁済し、残った財産を株主に分配します。これらの手続きを清算といいます。ここでは、相続財産に清算中の会社の株式が含まれている場合の評価方法について説明します。一般的な場合と分配を行わず長期にわたり清算が続いている場合では評価方法が異なります。 1.会社清算の手続き 会社を清算するときは次のような手続きを行います。清算が終わるまでは……
記事を見る信用金庫等の出資の評価
出資とは株式、持ち分などの地位を取得する目的で財産を団体に提供することを指します。 この質疑応答事例の場合、①信用金庫②信用組合③農業組合法人④協業組合の4つの法人に対して、出資を行った人物が居て、その人が死亡し、定款などに基づいて相続が行われ相続人が被相続人に地位を継承する場合、それをどのように財産評価を行うかが記されています。 評価方法 ①信用金庫②信用組合の場合、……
記事を見る外国の証券取引所に上場されている株式の評価
近年は証券会社のサービスが充実していて、個人でも手軽に外国の市場で株式取引ができるようになっています。そのため、外国の株式が相続財産に含まれることも珍しくなくなりました。ここでは、外国の証券取引所に上場されている株式の相続税法上の評価方法について説明します。 1.外国の証券取引所に上場されている株式の評価 外国の上場株式は、日本国内の上場株式と同じように評価します。これは、外国の上場株……
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