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「単純承認」「相続放棄」「限定承認」、3つの方法

相続をするかどうかは選べる

「うちには大した財産もないから相続なんて関係ない」、そう思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、相続によって引き継がれるのはプラスの財産だけではありません。

借金などの負の財産である「義務」も引き継がれます(民法896条)。

そうでなくとも何らかの事情で相続をしたくないという方もいらっしゃるでしょう。

民法はこのような相続人の意思を尊重するため、「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の3つの制度を設けています。

具体的にいいますと、民法は誰かが亡くなって相続が始まるとき、相続するかしないか、相続するとしてどこまで相続できるかを選べるようにしています。

「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の意味

「単純承認」とは、プラスの財産もマイナスの財産も全部相続するものをいいます(民法920条)。

「相続放棄」とは、借金などの負の財産を相続せず、プラスの財産も相続しないものをいいます(民法938条)。

「限定承認」とは、故人の財産の額を超えては義務を負わなくていいものをいいます(民法922条)。

ちょっと不正確ではありますが経済的実質をイメージでいうと、故人の財産で故人の借金を返して、おつりがあればおつりだけを引き継ぐというイメージです。

この3つのうち、どれを選べばよいのでしょうか。

相続放棄

相続放棄とは、プラスの財産も義務も相続しないものをいいます。

この制度のメリットは、故人の借金や義務などのマイナスの財産を一切引き継がないところです。

こう聞くとお得な制度に思えますが、相続放棄にもデメリットがあります。

それは、家や預金などのプラスの財産ももらえなくなることです。

相続放棄をした後は相続放棄を撤回できないので(民法919条1項)、相続放棄の後で故人の財産が見つかった場合も一切もらえません。

ですから、相続放棄は
・故人の借金などのマイナスの財産がプラスの財産よりも多いことが明らかで
・親の財産に特に引き継ぎたいものがない人におすすめの制度といえます。

ちなみに、相続放棄をしても仏壇やお墓といった祭祀の道具は引き継ぐことができるので(897条)、お仏壇だけを引継ぐためだけに相続放棄をあきらめなくても大丈夫です。

相続放棄をする場合は、故人が亡くなったことを知った日から3ヶ月以内に(民法915条)、家庭裁判所へ行って相続放棄の申述書を提出し(家事事件手続法201条5項)、相続放棄受理の審判を受けなければなりません(家事事件手続法39条、別表89項)。

限定承認

限定承認をすると、たとえば1000万円を相続した場合、2000万円の借金があったとしても、1000万円分しか返さなくてよいということになります。

相続財産を超えて自分の財産を持ち出しをしてまで弁済をしなくてよいのです。

相続によって得た財産以上の借金を負いたくない、という場合に有効な制度です(民法922条)。

ですから、故人の財産や借金が全部でどれくらいあるか正確にわからず、プラスマイナス差し引きでプラスになるかマイナスになるかわからないという方に有利な制度といえます。

ただし、この限定承認の条件には、「相続人全員が共同してしなければならない」(民法923条)という条件があります。

ですから、相続人に1人でも反対する人がいればすることができません。

ですので、相続人全員が限定承認に賛成している場合にのみ有効な制度です。

限定承認をする場合、共同相続人の中で一番遅くに故人が亡くなったことを知った人がそれを知った時から、3ヶ月以内に、共同相続人が共同して、家庭裁判所に財産目録を作成して(民法924条、形式や内容については法定されていません。)申述書を提出し(民法924条、家事事件手続法201条5項)、限定承認の受理の審判を受けなければなりません(家事事件手続法39条、別表92項)。

単純承認

単純承認とは、すべての権利義務を相続するものです。

3ヶ月以内に何の手続もしなかったり(民法921条2号)、相続財産を勝手に処分したり(同条1号)、隠したり消費したりした場合(同条3号)は単純承認となり、プラスの財産もマイナスの財産も全部引き継がれます。

申述書の提出などの手続をしなくてもよい点で、手続的には一番楽といえるでしょう。

また、プラスの財産もマイナスの財産も全部引き継ぐことができるので、?家庭裁判所に行くなどの手続が面倒な人や、故人にお金を貸した人が親戚などの迷惑をかけづらい関係にある相手だった場合に選ばれます。

まとめ

葬儀や知人への連絡など心も体も精一杯な中ですが、故人の財産を上回る大きな借金があったりすると、自分たちの生活も危うくなります。

この記事では制度の大きな枠組みしか説明できず、細かな例外については触れることができませんでしたが、細かな決まりや、例外などもあります。

正確な知識をもとに「単純承認」「限定承認」「相続放棄」のどれを選ぶかを検討する必要があるでしょう。

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