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マンション通達の適用範囲について

2026/02/03

父が亡くなり、居住していたマンションの評価をすることになりました。
このマンションは、建物3棟からなる大規模マンションで、敷地の一部が建築基準法上の道路で分断されており、土地の評価単位が複数に分かれるようです。
このマンションを「居住用の区分所有財産の評価」(法令解釈通達)(以下「マンション通達」)に当てはめる場合、「評価乖離率」を算出するための「一棟の区分所有建物の敷地の面積」には、どこまでを含めればよいのでしょうか。

「一棟の区分所有建物の敷地の面積」については、原則として、利用の単位となっている1区画の宅地の地積(A棟の敷地面積)によるとされておりますが、納税者自身で容易に把握可能な登記簿上の敷地の面積(A棟、B棟及びC棟の敷地面積(歩道上空地や公開空地を含みます))によることとしても差し支えないとされていますので、有利適用が可能と考えます。

ただし、駐車場の敷地は、建築基準法上の道路で分断されておりますので、この「一棟の区分所有建物の敷地の面積」には含まれないと考えます。

〔イメージ〕

マンション通達の適用範囲について

【解説】

1.居住用の区分所有財産の評価方法

令和6年1月1日以後に相続、遺贈または贈与により取得した「居住用の区分所有財産」(いわゆる分譲マンション)の価額については、マンション通達により評価します。

参考:国税庁「No.4667 居住用の区分所有財産の評価

算式(自用の場合)

引用:国税庁「No.4667 居住用の区分所有財産の評価

2.区分所有補正率

区分所有補正率は、「1 評価乖離率」、「2 評価水準」、「3 区分所有補正率」の順に、以下のとおり計算します。

 1 評価乖離率

評価乖離率

A・・・一棟の区分所有建物の築年数(注1) × △0.033

(注1)建築の時から課税時期までの期間(1年未満の端数は1年)

B・・・一棟の区分所有建物の総階数指数(注2) × 0.239(小数点以下第4位切捨て)

(注2)総階数(地階を含みません。)を33で除した値(小数点以下第4位切捨て、1を超える場合は1)

C・・・一室の区分所有権等に係る専有部分の所在階(注3) × 0.018

(注3)専有部分がその一棟の区分所有建物の複数階にまたがる場合(いわゆるメゾネットタイプの場合)には、階数が低い方の階

なお、専有部分の所在階が地階である場合には、零階とし、Cの値は零

D・・・一室の区分所有権等に係る敷地持分狭小度 × △1.195(小数点以下第4位切上げ)
評価乖離率

(注4)敷地利用権の面積は、次の区分に応じた面積(小数点以下第3位切上げ)

(1) 一棟の区分所有建物に係る敷地利用権が敷地権である場合
一棟の区分所有建物の敷地の面積 × 敷地権の割合

(2) 上記(1)以外の場合
一棟の区分所有建物の敷地の面積 × 敷地の共有持分の割合

(注) 評価乖離率が零または負数の場合には、区分所有権および敷地利用権の価額は評価しない(評価額を零とする。)こととしています(敷地利用権については、下記3(注)の場合を除きます。)。

2 評価水準

評価水準(評価乖離率の逆数) = 1 ÷ 評価乖離率

3 区分所有補正率

評価乖離率と評価水準を次の表に当てはめて、区分所有補正率を計算します。

区分所有補正率

(注) 区分所有者が一棟の区分所有建物に存するすべての専有部分および一棟の区分所有建物の敷地のいずれも単独で所有している場合には、敷地利用権に係る区分所有補正率は1を下限とします(区分所有権に係る区分所有補正率には下限はありません。)。

参考:国税庁「No.4667 居住用の区分所有財産の評価

3.「一室の区分所有権等に係る敷地利用権の面積」を算定するための「敷地の面積」の取り扱い

マンション通達を適用する場合の「評価乖離率」(※)を求めるための4つの指数のうち「D:一室の区分所有権等に係る敷地利用権の面積」を算出するための「一棟の区分所有建物の敷地の面積」については、原則として、利用の単位となっている1区画の宅地の地積によるとされております。

ただし、マンション通達が、評価乖離率に基づき評価することとした理由の一つが、申告納税制度の下で納税者の負担を考慮したものであるから、同様の趣旨により、納税者自身で容易に把握可能な登記簿上の敷地の面積によることとしても差し支えないとされております。

なお、例えば、分譲マンションの敷地とは離れた場所にある規約敷地については、この「一棟の区分所有建物の敷地の面積」には含まれませんので、ご注意が必要です。

参考:国税庁「『居住用の区分所有財産の評価について』(法令解釈通達)の趣旨について(情報)

(※)「評価乖離率」は、マンション通達において居住用の区分所有財産(いわゆる分譲マンション)の相続税評価額と市場価格(売買実例価額)との乖離を補正するための調整率を指します。

参考:国税庁「『居住用の区分所有財産の評価について』(法令解釈通達)の趣旨について(情報)

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