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名義預金の考え方(相続税)

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2026/07/10

被相続人Aは令和8年に亡くなりました。被相続人の預金を確認したところ、被相続人Aが幹事をやっていた高校の同窓会やOB会の預金通帳(口座名義は「団体名+代表A」)が見つかりました。
このような預金口座は、被相続人Aの相続財産に含めて相続税申告に計上する必要がありますか?

被相続人Aの相続財産に含めて相続税申告に計上する必要はありません。

基本事項

  • 通帳の名義人:●●高校同窓会代表A名義、●●高校野球部OB会代表A名義
  • 通帳の取引内容:同窓会及びOB会の会費、寄付金等の入金、同窓会やOB会活動の経費等の出金のみ(被相続人の固有の口座との資金移動なし)
  • その他:預金口座は、今後、●●高校同窓会及び●●高校野球部OB会に引き継ぐ予定

〔イメージ〕

名義資産事例イメージ図

解説

名義にかかわらず、被相続人が取得等のための資金を拠出していたことなどから被相続人の財産と認められるものは相続税の課税対象となります。

したがって、名義の如何を問わず、実質的に被相続人に帰属すると認められる財産については、いわゆる「名義財産」として相続財産に含める必要があります。

参考:国税庁「相続税の申告において誤りやすい事例⑥ 被相続人以外の名義の財産(預貯金)

税務署は、「名義預金」に該当するか否かについて、次の点を総合考慮して判断しています。

  1. 誰が預金の原資を拠出したか〔原資〕
  2. 誰が口座の管理・運用を行っていたか〔管理・運用〕
  3. 誰が預金の利子や引き出された資金を使っていたか〔資金の使途〕
  4. 被相続人がその名義を借用することになった経緯や関係〔名義使用の経緯・関係〕

(参考)

東京地裁平成20年10月17日判決

被相続人以外の者の名義である財産が相続開始時において被相続人に帰属するものであったか否かは、当該財産又はその購入原資の出捐者、当該財産の管理及び運用の状況、当該財産から生ずる利益の帰属者、被相続人と当該財産の名義人並びに当該財産の管理及び運用する者との関係、当該財産の名義人がその名義を有することになった経緯等を総合考慮して判断する

引用:国税庁「税務訴訟資料 第 258号-195(順号 11053)

本件口座を上記の基準に当てはめると、次のことがいえます。

  • 原資:同窓会及びOB会の会費、寄付金等
  • 管理・運用:同窓会及びOB会(の幹事)が管理・運用
  • 資金の使途:預金利子や引き出された資金は、同窓会及びOB会の目的に沿って費消
  • 名義使用の経緯・関係:被相続人Aが同窓会及びOB会の幹事であったことから被相続人A名義を使用

また、同窓会やOB会は「代表者又は管理人の定めがある人格なき社団」に該当し、その保有財産は構成員の総有となりますので、被相続人Aに帰属する財産には当たりません。

結論

以上のことから、本件の預金口座は同窓会及びOB会に帰属する預金と認められますので、被相続人Aの相続財産として相続税申告に計上する必要はありません。

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