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相続財産を社会福祉法人等に寄付した場合の相続税の非課税特例(措法70条)の添付書類

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2026/10/02

父が亡くなりました。
父が生前に希望したため、相続開始後、父の相続で受け取った生命保険金の一部を、父がお世話になった社会福祉法人Aと父の母校である学校法人Bへ寄付しました。
社会福祉法人Aと学校法人Bからは、所得税の寄付金控除用に以下の書類を受領しましたが、相続税の申告で相続財産の寄付に係る非課税特例(措法70条)の適用を受ける場合も、この書類で足りますか?

各法人から受領した書類は、所得税の寄付金控除の適用を受けるための書類です。
相続税の相続財産の寄付に係る非課税特例(措法70条)の適用を受ける場合には、同特例の適用要件を満たす書類の提出が必要となりますので、相続税申告書に同特例の適用要件を満たす書類を添付して相続税の申告期限までに提出する必要があります。

〔イメージ〕

基本事項

  • 被相続人:甲
  • 相続人:配偶者乙、子丁
  • 相続開始日:令和8年1月
  • 寄付日:令和8年4月

<受領資料>

  • 社会福祉法人A:寄附金の受領証(領収書)
            税額控除に係る書類
  • 学 校 法 人 B:寄附金の受領証(領収書)
           特定公益増進法人証明書(写)
           税額控除に係る書類

解説

1. 相続財産の寄付に係る非課税特例(措法70条)の概要

相続財産の寄付に係る非課税特例は、相続や遺贈によって取得した財産を、相続税の申告期限までに、国、地方公共団体、公益を目的とする事業を行う特定の法人または認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)に寄付した場合(公益信託の信託財産とするために支出した場合を含みます)に、その寄付財産を相続税の対象としない(非課税)とする特例です。

2. 特例の適用要件

この特例の適用を受けるための要件は次のとおりです。

(1)寄付した財産は、相続や遺贈によって取得した財産であること
  (相続や遺贈で取得したとみなされる生命保険金や退職手当金を含みます)

(2)その取得した財産を相続税の申告書の提出期限までに寄付すること

(3)寄付した先が国、地方公共団体、教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる次に掲げる法人(「特定の公益法人」といいます。)であること。

  1. 独立行政法人
  2. 国立大学法人および大学共同利用機関法人
  3. 地方独立行政法人で地方独立行政法人法に掲げる一定の業務を主たる目的とするもの
  4. 公立大学法人
  5. 国立健康危機管理研究機構、自動車安全運転センター、日本司法支援センター、日本私立学校振興・共済事業団、日本赤十字社および福島国際研究教育機構
  6. 公益社団法人および公益財団法人
  7. 私立学校法第3条に規定する学校法人で学校(学校教育法第1条に規定する学校および幼保連携型認定こども園)の設置もしくは学校および一定の専修学校の設置を主たる目的とするものまたは私立学校法第152条第5項の規定により設立された法人で専修学校の設置を主たる目的とするもの
  8. 社会福祉法人
  9. 更生保護法人

(注)特定の公益法人の範囲は上記の法人に限定されており、寄付の時点で既に設立されているものでなければなりません。

3.特例の適用を受けるための手続き

相続税の申告書(第14表)に特例の適用を受けようとする旨、その適用を受ける寄付をした財産の明細を記載するとともに、一定の書類を添付して申告しなければなりません。

ここでいう、一定の書類とは、寄付を受けた法人が発行した「国、地方公共団体または特定の公益法人の特例の適用を受けようとする財産の寄付を受けた旨、その寄付を受けた年月日、寄付を受けた財産の明細、寄付を受けた法人の寄付財産の使用目的を記載した書類」を指します(措法70⑤、措規23の3②)。

また、寄付を受けた法人が学校法人である場合には、これに加えて「所轄庁の証明した書類(相続税非課税対象法人証明書等)」の添付が必要となります(措令40条の4四)。

4.その他

寄付先から受領した書類は、所得税の寄付金控除の適用を受けるための書類ですので、相続税の相続財産の寄付に係る非課税特例(措法70条)の適用を受けるための添付書類の要件を満たしません。

添付書類の要件を満たさない状態で相続税の申告書を提出した場合、税務署から特例の適用が受けられないとの指摘を受けることになりますので、早急に寄付先に対し特例の要件を満たす書類の提出をお願いしましょう。

※記事の内容はすべて執筆時点の法令に従っております。なお、当該記事の内容を利用して発生した損害等に関して、税理士法人チェスターは一切の責任を負いかねます。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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