チェスター相続税実務研究所
庭内神しの敷地の非課税について
2013/09/02
相続税法12条2項において、墓所、霊びょう及び祭具ならびにこれらに準ずるものは相続税の非課税とされています。
また、国税庁の下記通知により庭内神しの敷地についても相続税の非課税として取り扱われることが明記されています。
(「庭内神し」の敷地等に係る相続税法第12条第1項第2号の相続税の非課税規程の取扱いの変更について)
この取り扱いが発表される元となった東京地方裁判所での判決における庭内神しはコンクリートの土台の上に設置され、鳥居からは石造りの参道が敷設され、敷地全体に砂利が敷き詰められているといった神社としての様相を呈しているものでした。
国税庁の通知にある「敷地への定着性」「密接不可分」の要件を満たすにはこのような強固な設備を要するのでしょうか?
ここにある「敷地への定着性」「密接不可分」については、設備の強度等ではなく、移動の際には魂抜きをする必要があるなど、庭内神しのご神体との関係を指しています。
例え第三者から見るとすぐに動かせそうな設備であっても、ご神体を祀り、日常礼拝の用に供されていれば庭内神しに該当しますので、庭内神し及びその敷地に係る相続税は非課税となると考えられます。
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