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チェスター相続税実務研究所

相続人が非居住者の場合の相続手続き

2015/11/09

今回のテーマは、税金の話ではなく、実務上の手続きのお話です。
相続があった場合、相続税の申告書には被相続人と相続人の関係を明らかにするために、被相続人と、相続人の戸籍を添付します。
では、相続人が非居住者である場合、どのような手続きをすればよいでしょうか。
例えば日本国籍の人が国際結婚などの理由により、外国籍を取得した場合はどうでしょう。

昨今は国際結婚が増えているとは言っても、まだまだ案件としては多くはないので、税務署の対応もケースバイケースというのが現状です。もともと日本国籍であった相続人が外国籍となった場合は、もともとの戸籍を見れば、被相続人との関係はわかります。
国際結婚等により外国籍となった際には、国籍喪失届を届け出る義務があります。国籍喪失届を届け出ていれば、日本の戸籍から除籍されているので、除籍謄本をとることにより、外国籍となっていることが分かります。
相続開始時点における戸籍については、外国政府が発行した「戸籍」と同種の国籍の証明書となる身分証があればいいのですが、そもそも、戸籍制度がない国も多々あります。その場合には、結婚証明書などで国籍が外国籍となったままであることがわかるものを添付します。

しかし、国籍喪失届を届け出ていない場合は、日本の戸籍からは除籍されずに、外国人と結婚したことのみ記載されています。除籍されていない謄本なら有効かというと、自己の意志によって外国籍を取得した場合は、日本の戸籍法の規定により日本国籍を失うことになっていますので、たとえ除籍されていない謄本があっても既に日本国籍はなく、外国籍を取得して非居住者となったこと自体は証明することが出来ません。

いずれの場合であっても実務上は、非居住者であることがわかる資料(大使館が発行する在留証明、サイン証明、パスポートのコピーなど)を集めるとともに、外国籍であることが分かる海外において取得することが出来る書類も集めれるだけ集め、書類を添付するとともに状況を説明する書類を作成し税務署に提出するというやり方が一般的です。

さらに非居住者の相続人は、新たに日本で口座を開設することは難しいことがおおいですが、口座を開設出来る金融機関が全くないわけではありません。
被相続人が口座を開設していた金融機関のうち、「非居住者円預金」という非居住者の方でも口座開設できる金融機関がある場合には、その金融機関で口座を開設し、その他の金融機関は相続手続きで全て解約して、その口座開設できた金融機関へ送金手続きするようにします。

相続税の納税は、高額であることも多いですので、納税のためにも金融機関対して相続の解約・送金等、口座の開設などの手続を早めに進めておくことをお勧めします。

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