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チェスター相続税実務研究所

隅切りを必要とする宅地の評価

2014/08/11

所有する土地の一部分について東京都建築安全条例第2条の規定により隅切りを設けなければなりません。

財産評価基本通達24-6は建築基準法42条2項の道路に面する宅地を対象としておりますが、本事例のように法律ではなく条例である東京都建築安全条例第2条の規定により隅切りを設けなければならない場合においても、財産評価基本通達24-6の規定により7割評価減の適用を受けることは可能でしょうか。

隅切りを必要とする宅地は、将来建物を建て替えする時期に道路敷きとしてその隅切りが実現されることになるので、その宅地の価額の評価にあたっては、その隅切りを必要とする事情を考慮するのが相当です。(財産評価基本通達2(3))

条例により隅切りを必要とする宅地で未だ隅切りが行われていない宅地については、将来隅切りを必要とする部分が宅地として利用できないことが明らかに認められることから、その宅地の価額は、隅切りを要しない宅地の価額に比較して減価することが当然であると考えられます。

また、隅切りを必要とする部分については、将来道路敷きとなるわけですが、現に隅切りをしていない限りにおいては宅地として利用されているので、私道と比較すると、少なくとも私道の価値率(評価基本通達24では30%)を下回ることはないと考えられます。

したがって、以上の考えは、セットバックを必要とする宅地の評価(財産評価基本通達24-6)と趣旨を同じくするものであるので、隅切りを必要とする宅地の価額は、セットバックを必要とする宅地の評価に準じて評価するのが相当であると考えられます。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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