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国税庁が貸付用不動産の評価(改正案)に対するパブリックコメントを実施
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国税庁は、令和8年9月18日、国税庁HPにおいて「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)に対する意見公募手続(パブリックコメント)を実施する旨を公表しました。
国税庁HP:新着情報一覧
e-GovHP:「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)に対する意見公募手続の実施について
(参考)
「意見公募手続(パブリックコメント)」とは、行政機関が命令等(政令、省令など)を制定するに当たって、事前に命令等の案を示し、その案について広く国民から意見や情報を募集するものです。これは平成17年6月の行政手続法の改正により新設された手続です。
引用:総務省「意見公募手続(いわゆるパブコメ(パブリック・コメント))の概要」
パブリックコメントにかけられた「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)の概要は次のとおりです。
1 制定の背景
相続税等(相続税・贈与税)における財産の価額は、相続税法第 22 条の規定により、「財産の取得の時における時価」によることとされており、これを受け、国税庁では財産評価基本通達に各種財産の具体的な評価方法を定めています。
財産評価基本通達に定める評価方法については、相続税法の時価主義の下、より適正なものとなるよう見直しを行っています。
貸家等(貸付用不動産)については、市場価格と相続税評価額が大きく乖離しているとの指摘等があり、令和7年 11 月 13 日に開催された「経済社会のデジタル化への対応と納税環境整備に関する専門家会合」(政府税制調査会)では、このような乖離は早急に見直すべきという主旨の意見が出されました。
また、近年、この乖離を利用した相続税対策等が広く喧伝されており、財産評価基本通達6項⦅この通達の定めにより難い場合の評価⦆による評価の適否が問題となる訴訟等が増加していたことなどを踏まえ、関係団体等から納税者の予測可能性の確保が要請されていました。
こうした指摘や要請等を受け、令和8年度税制改正大綱(令和7年 12 月 26 日閣議決定)には、この乖離の実態を踏まえ、その取引実態等を考慮し、貸付用不動産の評価方法の見直しを行う方針が示されました。
そこで、貸付用不動産の評価について、乖離等を踏まえた上で評価方法を見直し、評価の適正化とともに、予測可能性の向上を図ることとしました。2 貸付用不動産の評価を新設し、次に掲げるとおり評価することとします。
⑴ 課税時期前5年以内に取得等された貸付用不動産の評価
課税時期前5年以内に取得等された貸付用不動産の価額は、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
ただし、貸付用不動産の取得価額がその取得等の時における通常の取引価額に相当すると認められる場合には、その取得価額を基に評価することができる。
⑵ 不動産特定共同事業等により小口化された貸付用不動産の評価
特定小口化商品の目的となっている貸付用不動産の価額は、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
ただし、特定小口化商品の元本等相当額が適正な価格情報に基づくと認められる場合には、精通者意見価格等を参酌して評価することができる。
なお、事業者の破綻、許可又は登録の取消しその他の事情により、特定小口化商品に係る事業の継続が不可能又は著しく困難であると見込まれ、かつ、精通者意見価格等に該当するものがない場合には、上記⑴の定めに準じて評価する。3 適用時期等
上記2については、令和9年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価に適用します。
引用:e-GovHP「「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)の概要」
パブリックコメントにかけられた「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)は次のとおりです。
引用:e-GovHP「貸付用不動産の評価について(案)」
◎ チェスターの視点
国税庁は、貸付用不動産の評価について、原則、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価するとの方針を打ち出しました。
法令解釈通達(案)自体は、書きぶりが曖昧と思える部分が散見されますので、今後、パブリックコメントを経て、再度検討される部分があり得ると思われますが、令和9年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価については、上記原則が適用されると見込まれます。
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※本記事は記事投稿時点(2026年9月25日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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