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調査通知以後の全ての修正申告に加算税を賦課
2017/02/28
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平成28年度の税制改正により、国税通則法の一部が改正され、『調査通知』を受けて修正申告を行う場合の加算税の見直しが行われました。
現行では税務署が税務調査を行う場合においては、国税通則法の規定により納税者に対して「事前通知」を行うこととされています。これは、手続きの透明性確保等の観点から行われているもので、通知項目は以下の11項目に及びます。
事前通知(措法74の9)
①実地調査を行う旨
②調査対象期間
③調査対象税目
④調査開始日時
⑤調査場所
⑥調査目的
⑦調査対象となる帳簿書類等
⑧納税者の氏名及び住所
⑨調査を行う職員の氏名、所属官署
⑩④及び⑤は変更が可能であること
⑪通知がされなかった事項についても非違が疑われる場合には調査が可能であること
この11項目全てが納税者に伝われば事前通知が完了するのですが、実際には調査の日程調整等に時間を要することがあり、事前通知が完了するには時間を要することがありました。
事前通知の完了が加算税の賦課基準とされていたことから、事前通知完了までの間に修正申告を行うことで加算税の賦課を免れている事例が顕著になっており、こうした加算税逃れを防止し適正な当初申告を促す観点から、新たに『調査通知』が設けられることになりました。
平成28年税制改正で導入された『調査通知』では、日程調整等に時間がかかる場合でも、実地調査を行うため以下の3項目の通知が済めば、その時点で『調査通知』は完了し、その後に修正申告を提出する場合には加算税が賦課されることになります。
①実地調査を行う旨
②調査対象期間
③調査対象税目
これにより、事前通知完了を故意に遅らせて修正申告を行い、加算税の賦課を免れることができなくなりましたが、当初申告で適正な申告を行っているのであればあまり気にする必要はないと思います。
なお、調査通知の運用は平成29年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税から適用されます。
※本記事は記事投稿時点(2017年2月28日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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