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負担付遺贈の申告書への記載方法

2014/07/07

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まず、遺贈とは・・・遺言によって遺言者の財産の全部または一部を贈与することです。

遺贈を受ける者(受遺者)は、必ずしも法定相続人である必要はありません。(つまり、相続人以外に遺産を与える場合に遺贈という言葉を使います。)

遺贈にも種類があります。

① 包括遺贈・・・『遺産全体の○○分の1を与える』など全体に対する割合を示して遺贈します。
実質的には、相続人と同一の権利義務を負います。

② 特定遺贈・・・遺贈する財産を具体的に指定します。
『自宅の土地を与える』など個々の物件を指定するので明瞭ともいえます。

【負担付遺贈】

上記を踏まえて、実務的な話をします。

特定遺贈の遺言書があり、特定の財産とともに債務の負担を求める負担付遺贈となっています。

例えば、自宅を遺贈する代りに、『障害者の姉が死ぬまで面倒をみてほしい』『葬式を取り計らってくれ』といった具合です。(もちろん、遺贈も相続と同様、放棄することもできます。ちなみに、受遺者は、遺贈の目的に応じた限度での負担を果たせば良いので、不条理な負担をする必要はありません。)

本来、債務控除(死後に請求される未払い医療費や費用葬式費用などの負担額を、取得した財産の価格から控除すること)ができるのは、相続人又は包括受遺者、相続人である特定受遺者のため、特定受遺者は、債務控除の対象外となってしまいます。(相法13)

しかし、民法第1002条の負担付遺贈であると考慮すれば、その債務が債務控除・葬式費用に該当するものであれば、受遺者であっても債務として計上することは可能だと考えます。(申告書別表13)

また、債務控除・葬式費用に該当しないものであれば、代償分割のように財産計上する際に調整することも考えられます。(申告書別表11)

・・・といった具合にいくつか見解があります。こういったところが、相続税申告の難しさだと思います。

column140704com

※本記事は記事投稿時点(2014年7月7日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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