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令和元年税制改正~源泉徴収と確定申告の配偶者に係る控除の適用の見直し

2019/06/28

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令和元年税制改正~源泉徴収と確定申告の配偶者に係る控除の適用の見直し

1 はじめに

令和元年度(2019年度)税制改正において、源泉徴収と確定申告の配偶者に係る控除の適用が見直されました。

従来は、源泉徴収における源泉控除対象配偶者に係る控除の適用について、夫婦双方で適用可能な場合がありました。そこで、このような二重控除を防止するために、令和元年度税制改正において、夫婦のいずれか一方しか源泉控除対象配偶者に該当しないものとして、いずれか一方の配偶者に係る控除しか適用できないようになりました。

2 改正の流れ ~平成29年度税制改正以降~

平成29年度税制改正によって、配偶者控除と配偶者特別控除の取扱いが変更されました。

1)配偶者控除と配偶者特別控除の平成29度税制での改正点

参考URL(国税庁HP)

〇配偶者控除の控除額が改正されたほか、給与所得者の合計所得合計が1,000万円を超える場合には、配偶者控除の適用を受けることができないこととされました。
(改正前は、給与所得者の合計所得金額の制限が無)

〇配偶者特別控除の控除額が改正されたほか、対象となる配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下とされました。
(改正前は、38万円超76万円未満)

上記のような平成29年度税制改正での配偶者控除等の見直しは、平成30年分以後の所得税から適用されています。

2)扶養親族等の数の算定方法の変更

源泉徴収税額を求めるにあたって「給与所得の源泉徴収税額表」を基準にすることとなりますが、その計算の際に、扶養親族等の数を算定する必要があります。
平成29年度税制改正によって、配偶者が源泉控除対象配偶者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算することとされました。また、同一生計配偶者が障害者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算することとされました。

3)用語の定義

ここで、平成29年度税制改正前と後の用語の定義が変わっていますので、用語の定義を整理いたします。
なお、下記の定義一覧において、対象となる配偶者は、給与所得者と生計を一にする配偶者(青色事業専従者として給与の支払いを受ける人及び白色事業専従者を除きます。)に限ります。

《 改正前 》

〇控除対象配偶者 (※1、※2)
・配偶者の合計所得金額→38万円以下
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→制限無し

〇配偶者特別控除の対象者
・配偶者の合計所得金額→38万円超76万円未満
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→1,000万円以下

《 改正後 》

〇同一生計配偶者 (※1)
・配偶者の合計所得金額→38万円以下
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→制限無し

〇控除対象配偶者 (※2)
・配偶者の合計所得金額→38万円以下
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→1,000万円以下

〇配偶者特別控除の対象者
・配偶者の合計所得金額→38万円超123万円以下
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→1,000万円以下

〇源泉控除対象配偶者
・配偶者の合計所得金額→85万円以下
・控除を受ける給与所得者の合計所得金額→900万円以下

(※1):(特別)障害者に該当する場合には、(特別)障害者控除の対象となります。
(※2):控除対象配偶者のうち年齢70歳以上の配偶者は老人控除対象配偶者となります。

令和元年税制改正~源泉徴収と確定申告の配偶者に係る控除の適用の見直し

4)令和元年税制改正 ~源泉控除対象配偶者は、夫婦いずれか一方にのみ適用~

従来は、夫婦の双方が配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けるケースが生じていました。
平成29年度税制で設置された源泉控除対象配偶者に該当する場合、源泉徴収の対象とされました。例えば、夫が年金所得者で、夫が年金支払者に「受給者の扶養親族等申告書」を提出し、他方で、妻が給与所得者で、妻が給与支払者に「扶養控除等申告書」を提出した場合、夫婦双方が配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けることができるケースが生じていました。
そこで、令和元年税制改正において、夫婦のいずれか一方しか源泉控除対象配偶者には該当しないとして、夫婦のいずれか一方の配偶者に係る適用しかできないこととしました。

上記の改正の適用時期は、令和2年1月1日以後に支払うべき給与等又は公的年金等からとなっています。

5)令和元年税制改正 ~年末調整や確定申告での配偶者特別控除適用に制限~

令和元年税制改正においては、次のような改正もされました。
居住者の配偶者が、公的年金等の源泉徴収において源泉控除対象者に係る控除の適用を受けており、かつ、公的年金等に係る確定申告不要制度の適用を受けている場合には、その居住者が確定申告する場合に配偶者特別控除の適用を受けることができないこととしました。

例えば、同居している夫婦のうち、夫が年金取得者で、公的年金の源泉徴収をする際に、給与所得者である妻を源泉控除対象配偶者として配偶者に係る控除を適用し、かつ、確定申告不要制度の適用を受ける場合、その妻は確定申告をする場合に配偶者特別控除の適用を受けることができなくなりました。

上記のような令和元年度税制改正の適用時期は、令和2年分以後の所得税としています。

※本記事は記事投稿時点(2019年6月28日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。

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