チェスターNEWS
外国人の税・保険料未納に対策
(骨太の方針で在留延長拒否や再入国不可の制度導入を検討)

令和7年6月13日、「経済財政運営と改革の基本方針2025 ~「今日より明日はよくなる」と実感できる社会へ~」(骨太方針2025)(以下「骨太の方針」といいます。)は、経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定されました。
(内閣府HP:経済財政運営と改革の基本方針2025)
政府は、骨太の方針(32~33頁)で、以下のように掲げています。
海外活力の取り込みを進めつつ、国民の安心・安全を確保するため、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議など政府横断的な司令塔体制を更に強化し、実態把握や国・自治体の情報基盤整備を行うとともに、法令遵守の徹底、制度の適正利用、透明性の確保の観点から、国内社会のグローバル化を前提としていない制度・運用全般を見直すなど、総合的・施策横断的取組を進める。
引用:内閣府HP「経済財政運営と改革の基本方針2025について」
そして検討項目の1つとして、以下の項目が掲げられています。
外国人の税・社会保険料の未納付防止や社会保険制度の適正な利用に向けて、未納付情報や医療費不払情報の連携による在留審査への有効活用、外国人の保険適用の在り方等の検討を行う。
引用:内閣府HP「経済財政運営と改革の基本方針2025について」
また、この検討内容について、以下のような報道も見受けられます。
政府は在留外国人による税金や社会保険料の不払いを防ぐための制度を設ける。未納付の外国人は在留資格の更新や日本への再入国を認めないといった措置を検討する。税金や保険料の滞納状況を共有するシステムも整備する。
〔イメージ〕

◎ チェスターの視点
消費税の不正還付を行って課税処分を受けた後に納税をせず国外へ出国したケース、相続税の非居住制限納税義務者で相続税の申告義務があるにもかかわらず申告・納税を行わないケース、国外転出時課税の納税義務があるにもかかわらず準確定申告・納税を行わずに出国したケース、国内の不動産を購入したが固定資産税を納税しないケースなど、外国人が出国(又は国内財産の保有)等に伴い適正な申告・納税を行わないケースは、これまでも注目されてきました。
しかし、国外に出国した納税者に対する課税や徴税は、質問検査権の行使等様々な制約があり、課税コストや徴税コストが非常に高くなります。
そういう意味で、申告義務や納税義務を果たさない方に対しては、在留資格の更新や日本への再入国を認めないといった措置は、間接的ではありますが、大きな効果を生じ得る可能性があります。
今後、そのような措置の適用対象とならないためにも、国際課税が絡む申告・納税には細心の注意を払う必要があります。
この記事を読まれて、海外財産や海外居住者の相続税申告等についてご心配が生じた方は、国際相続税を専門とするチームを設置する税理士法人チェスターにご相談ください。
※本記事は記事投稿時点(2025年7月14日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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