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生命保険金を代償金として支払うと贈与税の課税リスクがある
2016/09/26
関連キーワード: 生命保険
生命保険金が多額にあるような場合に、生命保険金を基準として代償金を他の相続人に支払ってしまった場合には贈与税のリスクがあるため注意が必要です。
具体例で見てみましょう。
相続人:長男、次男の2名
遺産:不動産2,000万円と長男が受取人の死亡保険金5,000万円の合計7,000万円
この状況で次男が不動産2,000万円を取得。
長男から次男に死亡保険金5,000万円の代償金として1,000万円を渡す。
このケースでは次男が受け取った1,000万円は代償金とは認められずに贈与税の対象となってしまいます。
この理由は大きく2つあります。
1.死亡保険金は受取人固有の財産であり遺産分割の対象とはならない
2.過去の判例で取得した遺産よりも多くの代償金を支払うと贈与扱いになるというものがある(東京地裁判決(平成11年2月25日)。
このため死亡保険金はそもそも「遺産分割の対象となる遺産」とはならないため、上記の事例では長男が受け取った遺産は0円ということになり代償金を支払う積極財産がそもそも存在しないのです。
多額の死亡保険金を受け取った後で代償金の支払いを行うようなケースでは、死亡保険金を除いた遺産を超えない範囲で代償金を支払うように注意が必要です。
※本記事は記事投稿時点(2016年9月26日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。
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