チェスターNEWS
小規模宅地の特例の見直しと経過措置
2018/03/27
関連キーワード: 小規模宅地等の特例
家なき子特例の見直しと経過措置
〔1〕現行要件
被相続人に、配偶者(別居を含む)と同居している相続人がいない場合、被相続人の居住の用に供されていた宅地等を別居の親族が取得した場合でも相続開始前3年以内に自己又は自己の配偶者の所有する家屋に居住したことがなく、かつ相続税の申告期限までその宅地等を有している場合には、宅地等の評価額から、限度面積330㎡の範囲で80%減額することができます。
〔2〕見直し内容
対象者の範囲から次に掲げる者を除外することとされます。
- 相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したことがある者
- 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある者
〔3〕適用開始時期
平成30年4月1日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税については、見直し後の要件も満たす必要があります。
〔4〕経過措置
平成30年4月1日から平成32年3月31日までに相続又は遺贈により取得する場合には、平成30年3月31日時点において現行の要件を満たしていれば、見直し後の要件を満たしているものとする経過措置が手当されます。ただし、平成30年4月1日から相続開始日までに要件を満たさないこととなった場合は特例が受けれないので注意が必要となります。
貸付事業用宅地等の見直しと経過措置
〔1〕現行要件
被相続人等が貸付事業の用に供していた宅地等を取得した親族が、相続税の申告期限までに事業継続及び保有していた場合には、宅地等の評価額から、限度面積200㎡の範囲で50%減額することができます。
〔2〕見直し内容
貸付事業用宅地等の範囲から、相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等(相続開始前3年を超えて事業的規模※で貸付事業を行っている者が当該貸付事業の用に供しているものを除く。) を除外することとされます。
事業的規模とは所得税の基準(5棟10室)により判断することになるのではないかと思われます。
〔3〕適用開始時期
平成30年4月1日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税については、見直し後の要件も満たす必要があります。
〔4〕経過措置
平成30年3月31日までに貸付事業の用に供された宅地等については見直し後の要件を満たしているものとする経過措置が手当されます。
※本記事は記事投稿時点(2018年3月27日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。
※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。
「相続対策」も「相続税申告」もチェスターにおまかせ。
「相続税の納税額が大きくなりそう」・「将来相続することになる配偶者や子どもたちが困ることが出てきたらどうしよう」という不安な思いを抱えていませんか?
相続専門の税理士法人だからこそできる相続税の対策があります。
そしてすでに相続が起きてしまい、何から始めていいか分からない方もどうぞご安心ください。
様々な状況をご納得いく形で提案してきた相続のプロフェッショナル集団がお客様にとっての最善策をご提案致します。
DVDとガイドブックの無料資料請求はこちらへ
各種サービスをチェック!
\ご相談をされたい方はこちら!/
【次の記事】:自社株納税猶予制度の再整理
【前の記事】:中小承継施行規則の一部を改正する省令について意見募集