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2009年度脱税事件(国税庁の発表)
2010/06/20
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全国の国税局から、2009年度に強制調査(査察)について発表されました。強制調査(査察)で摘発した脱税事件が、210件(前年度比1%増)で、加算税を含む脱税総額は約290億円(同18%減)だったことが、国税庁のまとめで分かりました。前年度と比べて、所得税や相続税の脱税が増えた一方、法人税の脱税は減少しています。
このうち悪質として検察庁に告発したのは149件、脱税額は254億円で、1件当たりの脱税額は1億7千万円でした。相続税の脱税額も19億円と、前年の81%増えています。
業種・取引別では「不動産業」・「鉱物・金属材料卸」が多く、都市部の地価高騰や鉄くずなどの資源価格高騰で利益を上げた会社の脱税が多かったものとみられます。
◎告発の多かった業種・取引における脱税の手段・方法
- ○ 不動産業:取引で得た利益を全く申告しないもの
- ○ 鉱物・金属材料卸、商品・株式取引及び不動産譲渡:売上を除外するもの
- ○ 建設業:架空の原価を計上するもの
- ○ キャバレー・飲食店:従業員等から徴収した源泉所得税を不納付とするもの
- ○ 人材派遣業:消費税の申告において、課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に科目仮装するもの
- ○海外関連
・タックスヘイブンに設立した関係会社に対して、架空の経費を計上したもの
・国内に住民登録をせず、海外居住者を装い、全く申告しないもの。
◎脱税による不正資金の留保・隠匿場所
(1) 脱税によって得た不正資金は、多くが現金、預貯金又は有価証券として留保されていたほか、不動産、金地金、宝飾品の購入や遊興費に充てられているものもあったようです。近年は、海外での預金や有価証券、不動産による留保が増加傾向にあるようです。
(2) 脱税によって得た不正資金等の隠匿場所として、 以下のものが見受けられたようです。
- ○ 倉庫内のスチール缶、居宅内の段ボール箱・菓子箱(現金)
- ○ 倉庫内の工作機械の隙間に置かれた段ボール箱(現金)
- ○ 自宅庭の地中(金地金)
- ○ 倉庫内に重ねて置かれたタイヤの中(真実の帳簿)
- ○ タンスに収納された衣服内(預金通帳)。
様々な手法がとられているようですが、脱税は犯罪です。正しい申告をしましょう。
正しい申告の範囲内で税金を抑えたい場合には、税理士にご相談ください。
※本記事は記事投稿時点(2010年6月20日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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