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未成年者控除の適用について検討が必要となるようなケース
2022/02/25
関連キーワード: 税額控除
相続人の中に未成年者がいる場合には、相続税の税額から一定の税額が控除されます(相続税法19条の3)。
(未成年者控除額)= (18歳に達するまでの年数※)×10万円
※1年未満の端数があるときは、1年に切り上げ
相続開始が令和4年3月31日以前の場合は「20歳に達するまでの年数」
未成年者控除の適用について検討が必要となるようなケースはほとんどありません。しかし、以下の場合でも、未成年者控除を適用できるので確認しましょう。
1. 未成年者が婚姻している場合(基本通達19の3-2)
改正前の民法753条の規定により、未成年者が婚姻した場合には、法律上は成年に達したものとしてみなされます(成年擬制)。しかし、この場合でも未成年者控除は適用可能です。
なお、令和4年4月1日に民法の改正が施行され、成年年齢は18歳となり、婚姻できる年齢も男女ともに18歳となります(成年擬制を定める民法753条は削除)。
(参考)民法改正による成年年齢と婚姻年齢
成年年齢 | 婚姻年齢 | |
---|---|---|
令和4年3月31日以前 | 20歳 | 男性18歳、女性16歳 |
令和4年4月1日以後 | 18歳 | 男女とも18歳 |
2. 胎児の未成年者控除(基本通達19の3-3)
胎児にも相続権があります。この場合、胎児が無事に生まれた場合には未成年者控除が適用され、その金額は 18年×10万円により180万円となります。
相続開始が令和4年3月31日以前の場合は、成年年齢が20歳であるため、胎児に対する未成年者控除の金額は200万円となります。
3. 相続を放棄した場合(基本通達19の3-1)
未成年者の相続人が相続を放棄したとしても、
・無制限納税義務者で18歳未満※であること
・相続放棄がなかった場合に相続人であること
の2つの要件を満たすときは、未成年者控除の適用があります。
※相続開始が令和4年3月31日以前の場合は「20歳未満」。
※本記事は記事投稿時点(2022年2月25日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
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