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包括受遺者と相続人の違い

2009/06/21

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包括遺贈とは、「遺産の何分の1(ないし全部)を甲に与える」 というように、 遺産の全部またはその分数的割合を指定するにとどまり、 目的物を特定しないでする遺贈のことをいいます。

包括遺贈は、被相続人の地位の割合的承継であり、この点で、相続分という割合において被相続人の地位を承継する相続人と共通することから、「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する」と規定されています。

包括受遺者は、相続人と同様に、 遺言者の一身専属権を除いた全ての財産上の権利義務(積極財産及び消極財産)を受遺分の割合で承継し、遺産分割にも参加して遺産共有関係を解消することになります。

それでは包括受遺者と相続人の違いをご説明します。

(1)法人と包括遺贈

法人には相続が観念できないため、相続人とはなり得ませんが、 包括受遺者にはなることはできます。

(2)遺留分

包括受遺者は、 相続人と異なり遺留分を有しません。遺留分は、相続人固有の権利と解釈されているからです。

(3)代襲

包括受遺者については、相続人と異なり代襲相続は発生しません。遺言の効力発生時に受遺者が存在しなければ、遺贈に関する遺言条項は失効します。

(4)保険金受取人

保険金受取人として 「相続人」 という指定がなされている場合でも、 包括受遺者は、 この「相続人」 には含まれません。

また法定相続人でない方が、遺贈を受けた場合に発生する相続税については、2割加算の規定が適用され、通常の2割増しの税額を支払うことになります。

※本記事は記事投稿時点(2009年6月21日)の法令・情報に基づき作成されたものです。
現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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