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家族葬の費用の相場とは?費用の内訳や安く抑える方法をご紹介

家族葬の費用の相場とは?費用の内訳や安く抑える方法をご紹介

2020年に実施された「お葬式に関する全国調査」では、家族葬の費用の平均は約137万円でした。しかし、「家族葬はもっと安いはずでは?」と感じる方も多いのではないでしょうか?金銭的な負担を軽減しようと家族葬を選んでも、実は想定よりも費用がかかることがあります。そこで、家族葬にかかる費用の内訳や費用を安く抑える方法をご紹介します。

1.家族葬とは?

家族葬とは、家族やごく親しい知人・友人だけで営む葬儀のスタイルです。少子高齢化が進むなかで、2000年頃から家族葬は広まってきました。従来の葬儀である一般葬と比較しながら、家族葬について解説します。

1-1.一般葬とは違う小規模な葬儀

家族葬の特徴は、参列者の人数が少ないことにあります。昔から日本で行われている一般葬の場合、葬儀の参列者は多く、身内だけでなく会社関係者・取引先・近所の方などたくさんの人が集まるのが普通です。故人の社会的地位や人付き合いにもよりますが、100人以上の参列者が集まることもあります。

一方、家族葬は30人未満の小規模な葬儀です。葬儀会場は家族葬用の小さな空間になり、会場に合わせて祭壇や供花なども一般葬に比べると小規模のものを使います。

1-2.家族やごく親しい友人だけで行われるアットホームな葬儀

家族葬とは、家族やごく親しい知人・友人だけで営まれるアットホームな葬儀です。一般葬の場合、遺族はたくさんの参列者に気を配らなければなりません。参列者のなかには、故人の関係者であるものの、遺族は直接知らない方もいらっしゃるでしょう。

大切な身内が亡くなって気持ちが動転しているなかで、たくさんの参列者に気を配ったり挨拶をしたりするのは大変なことです。葬儀で慌ただしくしているうちに、故人とのお別れの時間がきてしまい、遺族がゆっくりと最期の時間を過ごせないという問題もあります。その点、家族葬だと身内ばかりの葬儀なので、気兼ねなく故人とのお別れができます。

1-3.コロナ禍で増えつつある葬儀の形式

2020年以降コロナ禍になり、葬儀を営むときに家族葬を選択する方がより増えています。終活関連のさまざまなサービスを提供している、株式会社鎌倉新書が2022年3月に実施した「第5回お葬式に関する全国調査(2022年)」では、葬儀を行った方のうち55.7%が家族葬で営んだと回答しました。コロナ禍で一般葬を営んだ方は25.9%です。コロナ以前の2020年に実施した調査では、一般葬が48.9%、家族葬が40.9%でした。(※)

この結果から、新型コロナウイルス感染症の予防の観点から、参列者の多い一般葬を避け、小規模の家族葬を選ぶ方が増えたことがわかります。

※参照:【葬儀】第5回お葬式に関する全国調査(2022年)コロナ禍の葬儀に大きな変化ー「家族葬」が55.7%で最多、次いで「一般葬」25.9%、「直葬・火葬式」11.4%で近親者のみで行う家族葬が主流に – 株式会社鎌倉新書 (kamakura-net.co.jp)

2.家族葬の費用は安いって本当?家族葬の費用の相場

家族葬は小規模の葬儀なので、費用も安いというイメージを持っている方が多いでしょう。しかし、実際に家族葬を営んだ方のなかには「思ったよりも葬儀費用がかかった」という感想を持たれる方が多いようです。家族葬の費用の相場や、想定以上に葬儀費用がかかる理由を解説します。

2-1.家族葬の費用の相場

株式会社鎌倉新書が2020年に実施した「第4回お葬式に関する全国調査」によると、家族葬の葬儀にかかった費用は平均で約137万円、一般葬にかかった費用は約240万円でした。(※)

コロナ禍に入り参列者の人数が縮小傾向なので、2021年・2022年は全体的に費用が安くなっている可能性があります。しかし、コロナ以前の葬儀では、家族葬は一般葬よりもおよそ100万円費用が抑えられるといえるでしょう。

※参照:お葬式に関する全国調査(2013-2020年) /全調査結果の平均費用、葬儀の種類、会葬人数などを比較 ― 平均価格は5年間横ばいで、適正価格が判明。 生前に葬儀社を決定した人は過去最高の3.5人に1人 ― | はじめてのお葬式ガイド (e-sogi.com)

2-2.想像よりも家族葬の費用が高いと感じる理由

家族葬では、一般葬よりも100万円ほど費用が抑えられます。しかし、家族葬はもっと安いイメージがあり、費用が高いと感じる方も見受けられます。想像以上に家族葬の費用が高いと感じる理由は、主に次の2つです。

2-2-1.葬儀社のプラン外のサービスを利用したから

葬儀社の案内を見ると、家族葬のプランは50万円程度と提示されていることが多いようです。約50万円と案内されれば、どんなにサービスを追加したとしても「葬儀の総額が100万円以上の金額になることはないだろう」と感じるはずです。しかし、葬儀社の家族葬プランにセットされている内容を確認すると、必要な費用が入っていなかったり、遺族の希望を叶えるためにオプションで追加したりと、どんどん費用が膨らんでしまいます。

たとえば、葬儀社によっては家族葬プランのなかに僧侶による読経が含まれておらず、お布施は別で支払わなければならないケースがあります。葬儀の印象を決定づける祭壇や供花も、基本プランは簡素で、故人の供養のためにオプションで豪華にする遺族もいるでしょう。

このように、基本プランには含まれないサービスを利用した場合、葬儀の費用が高額になるケースがあります。

2-2-2.香典が集まらなかったから

香典とは、葬儀に参列する方が持参するものです。香典で包まれた金額の半額、もしくは3分の1程度の金額で香典返しをするのが一般的ですが、それでも参列者が増えれば高額になります。香典は葬儀費用の支払いに充てることができるため、香典が集まればその分出費を抑えることが可能です。

しかし、家族葬の場合には参列者が少ないため、香典が一般葬ほど集まりません。また、最近では家族葬で香典を辞退するケースも多く、葬儀関連の出費を大きく感じるでしょう。

3.家族葬の費用の内訳

家族葬の費用を抑えるポイントを知るために、費用の内訳を知っておくとよいでしょう。一般的な家族葬では、次の4つの費用の合計が葬儀の総額になります。

3-1.費用の内訳(1):葬儀プランの基本料金+火葬にかかる費用

葬儀プランの基本料金は、葬儀社が提示している葬儀の金額です。一通り葬儀に必要なものがセットになっています。葬儀社によって基本料金に含まれているサービスは異なりますが、以下のようなものがプラン内になることが多いでしょう。

  • ご遺体の搬送
  • 各種手続きの代行
  • 葬儀運営のスタッフなどの人件費
  • 骨壺
  • 位牌
  • 遺影
  • 祭壇
  • 葬儀に必要なアイテム一式

気をつけなければならないのが、火葬の費用です。火葬にかかる費用は自治体や火葬場によって大きく異なるため、葬儀プランに含まれていないケースが多くなっています。しかし、葬儀には必ず必要な費用です。

また、ご遺体の搬送回数が多かったり距離が遠かったりする場合には、追加料金が必要です。棺や祭壇も基本プランよりも豪華にするなら、オプションの料金が発生します。

3-2.費用の内訳(2):お布施など宗教者に支払う費用

従来の日本の葬儀では僧侶に来ていただいて、読経をして故人を供養するのが一般的です。そして、僧侶に来ていただく際は、お布施や戒名料、お車代などを現金で渡すのがマナーとなっています。

しかし、葬儀プランの基本料金には、宗教者に支払うお金が含まれていません。葬儀に菩提寺の僧侶を呼ぶ際は、お布施などを支払う分の費用がかかることを覚えておきましょう。

3-3.費用の内訳(3):通夜振る舞いなどの飲食代金

日本の一般的な葬儀では、故人が亡くなった当日か翌日にお通夜があり、お通夜の翌日に葬儀・告別式を行います。お通夜を終えたあとは通夜振る舞い、葬儀・告別式を終えたあとは精進落としを参列者と一緒にいただく風習があります。

通夜振る舞いや精進落としに必要な飲食代は葬儀プランの基本料金に含まれていないのが普通です。飲食をする場合には、参列者の人数に応じた費用がかかります。

3-4.費用の内訳(4):香典返しなどの返礼品代

葬儀に参列する方は香典を持参しますが、香典の2分の1から3分の1ほどの返礼品を渡すのがマナーです。この返礼品のことを香典返しといいます。香典返しは葬儀が終わったあとに、無事に供養できたことへの感謝とともに渡すのが普通でした。しかし、最近では葬儀の受付で香典を受け取ったときに、会葬礼状とともに香典返しを渡す「即日返し」が一般的になっています。即日返しをする際は、参列者の人数をあらかじめ予想して葬儀の準備の際に香典返しを注文しましょう。返礼品にかかる費用は、多くの場合葬儀プラン外です。

4.家族葬の費用を抑えるポイント

「想定よりも高くなってしまった」と、後悔しないために、家族葬の費用を抑えるポイントをお伝えします。

4-1.複数の葬儀社に相見積もりをしプラン内容を吟味する

家族が亡くなって気が動転しているなかで葬儀社を早急に決めなければならないので、多くの方が複数の葬儀社を検討せずに葬儀を決める傾向にあります。しかし、葬儀社によってプランに含まれているサービスが異なるため、複数の葬儀社に相見積もりをしてしっかり比較検討しましょう

4-2.公営の斎場を利用する

斎場によって利用料金が異なります。公営の斎場は比較的安価なので、金額を抑えたいなら民営よりも公営の斎場を選ぶとよいでしょう。

4-3.公営の火葬場を利用する

地域によっては火葬場も公営と民営があり、公営のほうが利用料金が安い傾向にあります。また、故人の住所地にある火葬場は住民の火葬を安く執り行うのが普通です。このため、故人の住所地にある公営火葬場を利用するのをおすすめします

4-4.飲食代が安く済むように工夫する

通夜振る舞いや精進落としのような飲食代は、参列者1人あたり3,000~5,000円ほどで準備するのが一般的です。しかし、コロナ禍以降、飲食をとりやめるケースも増えています。飲食をする場合にも、ケータリングの内容を吟味して安く済むように工夫すると、葬儀費用を抑えられるでしょう。

4-5.無宗教葬を行う

家族葬の基本プランには、僧侶へのお布施などは含まれていません。このため、僧侶を呼ぶとその分が追加でかかる費用になります。菩提寺やこだわりがなければ、無宗教の葬儀を行うと葬儀の費用は抑えられます

しかし、菩提寺にお墓がある場合、無宗教葬を行うと納骨ができなくなる可能性があるので、注意しましょう。

4-6.一日葬にする

一日葬とは、お通夜をせず、葬儀・告別式を終えたあとに火葬をする葬送スタイルです。お通夜を営まない分、通夜振る舞いを省略できるので、葬儀の費用を抑えられます。また、遠方から集まる親族が宿泊せずに日帰り可能になるので、金銭的な負担を軽減できます。

5.まとめ

家族葬とは、一般葬より小規模でアットホームな葬儀のスタイルです。小規模になるため、費用が安く済むというイメージがありますが、実は「想定よりも高くなった」という感想を持つ方も多く見受けられます。葬儀社の家族葬プランには含まれていないサービスが必要だったり、香典が集まらなかったりするので、葬儀の総額が高いと感じるのです。

家族葬を検討するときは、複数の葬儀社を相見積もりして、しっかりサービス内容と費用をチェックすることが大切です。そして、希望の葬儀を行うために必要なものとそうではないものを吟味して、費用を抑える工夫をするとよいでしょう。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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