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相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

相続税の節税対策としてアパートを購入することが良いと言われています。

なぜかというと、土地や建物などの不動産の評価は現金と違って、相続財産の価値を最大30%程度下げて計算することができるからです。なぜ土地や建物などの評価は下がるのでしょうか。

アパートを購入した際に生じるメリットやデメリットはないでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1.アパートを取得すると相続税対策になるってホント?

突然ですが、もし仮に1億円の現金を所有している人が、そのまま現金を持って相続が発生した場合と、その1億円でアパートを購入してから相続が発生した場合ではどれぐらい資産価値に差がでると思いますか。

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

賃貸アパートなどの不動産は他人に貸している場合、相続や譲渡により取得しても借りている人がいる限り自由に活用しにくいという制約を受けています。

そのため、相続税の計算においては1億円でアパートを購入しても1億円そのままの評価額とはならず、減額して計算を行います。

計算式は次の通りで

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

借家権割合はその家屋に対する権利を表したもので、原則30%とされています。賃貸割合はその建物のうちどの程度が実際に貸し出されているかを示す割合で、その時点で賃貸されている部分の床面積を賃貸アパート全体の床面積で割ることで算出可能です。簡単にいうと、満室時の場合は100%ですので、1億円でアパートを買った時の計算式は次の通りになります。

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

現金をそのまま所有して相続が発生した場合は1億円が課税資産とみなされるのに対して、賃貸アパートを所有した場合は7,000万円です。このように相続税のことだけを考えれば、賃貸アパートを所有することのメリットはありますので、おススメします。しかし、アパートを所有するということは、その経営を行っていかなければならないということですので、その点についても少しだけ説明します。

2.アパートの収益性を表す指標「利回り」

アパートを所有すると相続税対策になるといっても、アパート経営そのものが赤字になってしまうと元も子もありません。アパートの収益性を表す指標の一つとして、「利回り」というものがあります。利回りとは投資価格に対する年間の収益を割合で表したものです。

例えば、1,000万円の賃貸アパートの利回りが10%であれば、年間100万円の収益が見込める物件だということになります。

このように利回りを参考にして物件を探せばより収益性の高い物件を簡単に見つけることが可能です。ただし、他の同じような条件の物件と比べてあまりにも利回りが高い物件は、何かしらの原因がある「訳アリ物件」である可能性がありますので、よく情報を集めて慎重に購入を検討するようにしましょう。

3.単純利回り(表面利回り)と実質利回りとは?

利回りの計算方法はどのようになっているのでしょうか。実は、利回りには投資した金額に対して年間の収益割合が何%になるかを計算する「単純利回り(表面利回り)」と、賃貸経営に必要な様々な経費などのランニングコストを含んで計算する「実質利回り」の2種類があります。

(1)単純利回り(表面利回り)の計算方法

単純利回りの計算方法は次の通りです。

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(2)実質利回りの計算方法

次に実質利回りの計算方法です。

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

賃貸アパートの購入を検討している方は、不動産会社で紹介されている利回りが「単純利回り」なのか、「実質利回り」なのかよく聞いておくようにしましょう。

4.賃貸経営をする際の収入や経費について

実質利回りに含まれるような必要経費や収入にはどのようなものがあるのでしょうか。

賃貸経営で収入として考えられるものには、入居者からの家賃や駐車場代、礼金、更新料などがあります。

一方で、必要経費として認められるものには、その不動産の管理費、固定資産税などの租税公課、借入金で購入した場合の借入金利子、原状回復費用などです。

5.どの程度の利回りが必要なの?

賃貸経営をする上でどの程度の利回りがあれば安定経営をすることができるのかが気になるでしょう。利回りは物件周辺の家賃相場や借入金の多さによっても変わってきますので、一概には言えませんが、単純利回りで約10%必要と言われているようです。建設や購入を検討している方は一つの目安にしてみてください。

6.賃貸住宅を建てることによって得られる相続税の節税メリット

相続税対策で賃貸アパートなどを建設すると建物の評価額が下がることは説明させてもらいました。賃貸アパートなどを建設すると建物だけでなく、土地の評価額を下げることも可能です。

(1)建物だけでなく、土地の評価も減少できます!

所有している土地を更地にしたままだと通常の路線価そのままで評価されてしまいますが、賃貸住宅を建設することで、建物同様にその土地には入居者が住んでしまいますので、簡単には他の用途に使用することができないという制約を受けることになります。そのため、土地の評価額を下げて評価することが可能です。

賃貸住宅が建設されている場合の評価額の計算式は次の通りです。

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借家権割合は建物評価同様に原則30%となっていますが、借地権割合は60%か70%のどちらかです。借地権割合については国税庁があらかじめ定めていますが、気になる方は路線価図に記載されていますので、確認してみてください。

仮に時価額(市場で取引される金額)が5,000万円の土地を更地で持っている場合と賃貸アパートを建設した場合でどれぐらい評価額が変わるのか、借地権割合60%の場合で上記の計算式を用いて計算してみましょう。

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

計算してみると土地の評価額は4,100万円となり、更地の場合と比べて18%もダウンしています。また、借地権割合が70%の場合は21%ダウンとなりますので、賃貸住宅を建設するだけで、土地に対する相続税の評価額を約2割削減することが出来るのです。

賃貸住宅を建設することで、評価額を下げる方法は他にもあります。

「小規模宅地等の優遇措置」を利用することもその方法の一つです。多額の相続税を課された場合に相続財産を売却するようなことがあると、それまで行っていた事業の継続や遺族の居住場所がなくなる恐れがあります。この優遇措置はそのような事態をできるだけ防ぐ目的で作られた制度です。

賃貸アパートの土地に関しては、事業用の土地としてみなされ200平米までは評価額を50%も減額してよいこととなっています。また、事業用以外に自宅等居住用の土地があれば、330平米まで80%の減額が可能です。ただし、この措置の注意点としては相続する財産の中で最も有利な土地から適用されることです。そのため、最も効果があるのは居住用の土地など他に有利な土地がない場合といえます。

最も効果がある場合の例

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更地のまま相続する場合と比べて3,025万円も違ってきます。また、更地のまま残しておいた場合には、優遇措置を受ける前提条件である「事業用又は居住用の土地」という条件を満たしていませんので、利用することができません。この優遇措置は賃貸住宅を建設するからこそ、受けられる優遇措置であるといえます。

80%の評価減で相続対策可能に!?小規模宅地等の特例の6つのポイントとは

(2)借入をしてまで賃貸住宅を取得するメリットって?

賃貸住宅を取得することで相続税の節税効果があるということを伝えましたが、賃貸住宅を取得するためには多額の費用が必要です。銀行などから借入してまで賃貸住宅を取得する必要があるのか考えてみましょう。

借入金と聞くとあまりよいイメージを持たない方も多いかと思いますが、相続税の対策としては有効といえます。なぜかというと相続が発生した際に残っている負債は預貯金や土地、建物といったプラスの資産から引くことができるからです。また、借入金で建てた賃貸住宅は評価額を下げることができるので、賃貸住宅を建設した時点で評価額の減少分だけプラスになっているといえます。

(例)3,000万円の借入金をしてアパートを建設した場合

相続税対策の有効手段!賃貸住宅経営についての8つのポイント

3,000万円の借入金は残りますが、アパートを建設した時点で900万円も評価額が減少しています。また、建物部分における借入金の利子については費用として計上できますので、無駄にはならないことも覚えておくとよいでしょう。

7.賃貸経営をする際のデメリット

相続税対策で賃貸住宅を取得することのデメリットというのは特にないのでしょうか。

(1)相続税の納税資金を確保できるような投資を心がけましょう

経営が順調に行くことはよいことですが、収益が上がりすぎると所得税の税率が上がる可能性があることは頭に入れておいた方がよいかもしれません。

賃貸住宅などで得られる家賃は不動産所得になりますので、給与収入などの所得と合算されて所得税は算出されます。課税所得が1,800万円を超えてしまうと所得税と住民税を合わせた税率は50%です。借入金がある場合には、ただでさえ返済をするお金が必要なのにさらに税金が上がってしまい、せっかく得た家賃収入がそれらの支払いのために全て消えてしまうなんてことにもなりかねません。

そうなると、相続税の節税や納税資金の準備といった当初の目的の達成が難しくなってしまうかもしれませんので、気を付けておきましょう。

(2)不動産収入は決して不労所得ではありません

また、不動産で得られる収入はよく不労所得と呼ばれますが、実際には全くの不労で得られる収入ではありません。入居者の客付けで不動産会社を回ることや原状回復の際に業者とのやり取りが必要など何かと手間がかかることは覚悟しておく必要があるでしょう。

(3)毎年かかる費用とは別に修繕費を計算しておく必要があります

賃貸住宅には屋根の補修や外壁の塗装といった修繕費が必要になります。築年数が10年以上経つとこういった費用が必要となり、外壁の塗装などは数百万円単位の金額が必要となってくるケースもありますので、修繕積立金などを見積もっておくと良いでしょう。

(4)賃貸経営最大のリスクとは

最後に賃貸住宅の最大のリスクとも言えるのは入居者が入らない空室リスクです。当たり前のことですが、賃貸住宅は入居者が入らなければ収入は0円となってしまいます。

そうすると相続税対策の建物ではなくて、ただの負債を抱えた建物にしかなりませんので、建設する時はやみくもに建設するのではなく、入居が見込めそうな場所に建設することが必要です。

8.相続税対策として賃貸住宅を取得する際には専門家に相談しよう!

相続税対策としてだけを考えれば、更地で土地を所有していたり、現金で資産を持っておいたりするよりは、賃貸アパートを所有することは間違いなく節税効果があるといえます。

ただし、収益性が低いアパートでは意味がないどころか、ただ赤字を垂れ流す不良物件となってしまい、その物件を相続する人からは逆に迷惑だと思われてしまうでしょう。また、どの程度の借入金までが一番相続税対策として効果があるのかといったことは、素人では中々判断できるものではありませんので、税理士などの専門家に相談してから決めることをおススメします。

9.相続税対策は賃貸経営以外にもあります!

相続税の節税対策として賃貸住宅経営についてのポイントをご紹介しました。しかし、相続税の対策は賃貸住宅経営以外にもいくつかの方法があります。賃貸経営も含め、是非、覚えておいてください。

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まとめ

相続税の節税対策という面では賃貸アパートの建設は有効ですが、経営が成り立たなくては意味がありません。賃貸アパートのメリットとデメリットをよく把握した上で相続税対策として検討してみてください。また、相続税対策は個人では対処することが難しいことですので、専門家に相談してみる方がしっかりとした節税対策を行うことができるのではないでしょうか。

 

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