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生命保険は事業承継対策に有効なのか

生命保険の戦略的な活用で株式評価額を引き下げる

生命保険は複雑で、商品も無数にあるので自社に適合した生命保険を選ぶのは至難の業です。また、自社株の株価引下げだけを目的として生命保険に加入するべきではありません。

退職金の原資、借入金の返済、自社株の買取資金等を主目的として付随的に自社株評価を下げられるというのが本来のあるべき姿となります。本問では、事業承継対策でよく活用される長期平準定期を紹介したいと思います。

① 概要

長期平準定期保険とは、保険期間が他の定期保険に比べ長く、保険料が平準化している保険をいいます。通常ですと年齢が高くなればなるほど死亡リスクが高くなるため保険料が高くなりますが、長期平準定期保険については、保険期間中の保険料は一定となります。

この保険は、役員退職金の財源としてよく活用されています。返戻率の高い期間が長く続くので退職時期が不確定であっても選びやすい保険といえるでしょう。また、万が一の時の死亡退職金の財源としても有効です。

② 税務処理

保険期間の当初6割については、保険料の1/2を損金化でき、残りを資産に計上します。保険期間の残りの4割は、保険料全額を損金化できます。税務上役員退職金は分散して計上できませんが、この保険を活用することにより分散計上と同じ効果が認められます。

③ 株価引下げ

保険料の半分が損金となりますので利益を下げることが可能です。前述のとおり、類似業種比準価額については、利益を引き下げることは、他の要素(配当、純資産)を引き下げることに比べ3倍の効果があるため有効です。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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