株式交換による自社株評価の引き下げ
株式交換の活用
株式交換を行うことにより、株式の評価額を下げることができるのは以下のような場合です。
『株式評価額の低い会社を親会社とし、株式評価額の高い会社を子会社とする』
株式評価額の低い会社と高い会社をそれぞれ所有していた場合、相続税の財産評価を行う上では2社の株式をそれぞれ評価することになります。
ここで、株式交換を行い、株式評価額の低い会社を親会社にして、株式評価額の高い会社を子会社にすれば、相続税の財産評価を行う上では親会社の株式のみを評価することになります。
株式交換を行った場合、類似業種比準価額方式の観点からは子会社株式の帳簿価額分、純資産価額が増加しますが、親会社の配当額や利益金額は基本的に変更がありません。
また、利益金額がゼロでない場合には利益金額が配当額及び純資産価額に比べて3倍重視されているため、結果として2社合計の株式評価額より親会社1社分の株式評価額の方が低くなる場合があります。
ご参考までに、株式交換があった時の子会社の株式の価額(相続税評価額)と受入価額との差額に対する42%控除はできません。また、子会社の株式を純資産価額方式で評価する際にも会社分割の活用で記載した含み益(評価差額)に対する42%控除はできません(評基通186-3)。
なお、株式交換を行うことにより一般評価特定会社から株式保有特定会社に変更されることによって、類似業種比準価額方式の割合が減ることになり、株式の評価額が高くなる可能性にも留意する必要があります。
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