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金融資産を不動産に組み替えることにより純資産価額を引き下げる

金融資産を不動産に組み替える

純資産価額は全ての資産を相続税評価額に引き直すため、購入価額より相続税評価額のほうが低くなる不動産は、純資産価額の引下げに非常に有効です。なぜ、購入価額より相続税評価額が低くなるかは以下を参照して下さい。

なお、いいことばかりでなく注意すべき事項もあるので下記を参照して下さい。

① 不動産の取得時期から3年間は相続税評価額でなく時価(通常は帳簿価額)で評価しなくてはいけないため純資産価額を引き下げることはできない。

② 類似業種比準価額の比準要素である純資産は、原則として帳簿価額を基に計算するため、この対策を実施しても類似業種比準価額は下げることができない。

③ 土地の価値が上昇している場合には、購入価額より相続税評価額のほうが高くなり、純資産価額を引下げられないこととなる。

不動産(土地、建物)の相続税評価額が、なぜ購入価額よりも低くなるかですが、まず、土地については、路線価等により算出します。路線価というのは、国税庁が毎年1月1日現在の路線(道路)ごとの1㎡辺りの評価額を設定します。この路線価は、一般的に市場価格の8割程度と言われています。

したがって、1億で購入した土地については8千万円で評価することが出来るのです。また、その土地の上の建物を他人に貸していた場合には、さらにそこから2割ほど減額ができます。次に建物についてですが、建物の相続税評価額は固定資産税評価額に基づき算出します。

固定資産税評価額は、購入価額の7割~8割(鉄筋系)、4割~5割(木造系)と一般的にいわれていますので、木造の建物の場合には1億で購入した建物を5千万円くらいで評価することが出来るのです。

また、土地と同様に、他人に建物を貸していた場合には、固定資産税評価額から3割を減額することができます。

上記のように購入価額と相続税評価額の差異を利用して純資産価額を引き下げることが可能です。

※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。

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