証券投資信託【受益証券】の相続税評価
証券投資信託においての受益証券の評価というのは、一体どのようにされるのでしょうか?それは、課税時期で解約の際に行う請求、または買い取りを行う際の請求によって、証券会社などから支払いを得ることが可能な価額で、評価は①~②のようになります。
証券投資信託受益権の評価①について
中期国債ファンドやMMFなどをご存じですか?これは毎日決算を行う日々決算型で、証券投資信託の受益証券のケースにおいては、証券会社等から支払を受けることが可能な価額とし、以下のような計算方法によって出された金額で、評価を行います。
【計算方法】
1口当たりの基準価額(A)に口数(B)をかけ、再投資が行われていない未収分配金(C)を加え、そこからBによって源泉徴収をされる所得税の額に相当している金額(D)と、信託財産留保額または解約手数料(消費税額に値する額も含む)(E)を引いた金額となります。
A×B+C-D-E
証券投資信託受益権の評価②について
①でも説明した以外の証券投資信託の受益証券のケースにおいては、課税時期にて解約請求などを行った場合に証券会社などから支払を受けることが可能な価額は以下のような計算方法によって出された金額で、評価を行います。
(計算方法)課税時期の一口当たりにおいての基準価額(A)に、口数(B)をかけ、そこから課税時期において解約請求等した場合に源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額と(C) 信託財産留保額または、解約する際の手数料(消費税の額を含む)(D)を引いた額となります。
A×B-C-D
このようになります。
【財産評価基本通達】(公社債)
(証券投資信託受益証券の評価)
199 証券投資信託の受益証券の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。(平12課評2-4外・平20課評2-5外改正)
(1) 中期国債ファンド、MMF(マネー・マネージメント・ファンド)等の日々決算型の証券投資信託の受益証券の場合には、課税時期において解約請求又は買取請求(以下この項において「解約請求等」という。)により、証券会社等から支払いを受けることができる価額として、次の算式により計算した金額によって評価する。
(2) 上記(1)以外の証券投資信託の受益証券の場合には、課税時期において解約請求等により、証券会社等から支払いを受けることができる価額として、次の算式により計算した金額によって評価する。この場合において、例えば、1万口当たりの基準価額が公表されているものについては、次の算式の「課税時期の1口当たりの基準価額」を「課税時期の1万口当たりの基準価額」と、「口数」を「口数を1万で除して求めた数」と読み替えて計算した金額とする。
なお、課税時期の基準価額がない場合には、課税時期前の基準価額のうち、課税時期に最も近い日の基準価額を課税時期の基準価額として計算する。
(注) 金融商品取引所に上場されている証券投資信託の受益証券については、169≪上場株式の評価≫及び171≪上場株式についての最終価格の特例-課税時期に最終価格がない場合≫の(1)の定めに準じて評価する。
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