受取手形等の相続税評価
受取手形等の相続税評価
受取手形とは、会計・簿記における手形の理解であり、後日金銭の支払いを受けることができる手形をいいます。
法律的には、手形法により規定されている約束手形及び為替手形を指すものであり、一定期日に金銭支払いを約束した証券等であって債権を表象した有価証券を意味します。
日本国内で流通している手形のほぼ全ては、約束手形であり、為替手形は国際間の取引で利用されます。
約束手形は、後日金銭に換価できる(具体的には満期後に銀行で決済される)ので、財産的価値があります。
そのため、相続税の評価対象となる財産となります。
では、受取手形はどのような基準で評価されるのでしょうか。
受取手形の相続税評価
受取手形または受取手形に類するものの価額は、支払いの期限が来ているものまたは課税の時期から六ヶ月が経つ日までに支払いの期限が来るものについては、その券面額で評価されます。
一方で、その他の受取手形等については、課税の時期に銀行などの金融機関で割引をすれば回収することができると認められる金額で評価されます。
なお、割引とは、手形割引といい、銀行などで手形を買い取ってもらうこと(現金化すること)をいいます。
手形を買い取ってもらう際にいくらかの価値と手数料を割り引かれるため、手形割引と呼びます。
受取手形を相続財産として保有するケースの多くは、故人が個人で自営業をされている場合であると考えられます。
手形は、信用の道具として利用されますので、事業に関する手形で一括での代金支払いが難しいものについては、莫大な券面額の手形となる可能性もあります。
手形での取引が多い事業を行っておられる方は相続税対策が重要となるケースもあります(ただ、取引上、手形が多い場合には、負債も多い可能性がありますので必ずしも多額な税金がかかるとは限りません)。
また、手形を持っていてもいわゆる見せ手形であるなど経済的実質がないケースもあります。
手形は法律的に取り扱いが難しい面もありますので、急に相続が発生してしまったような場合には注意が必要となります。
株式の評価も重要
手形以外の有価証券として相続税との関係で問題となることが多いものは、会社の株式(株券)です。
株式のうち、上場会社の株式であれば市場価格があるのであまり問題とはなりませんが、非上場の会社の株式の場合には価格算定が難しいために評価方法が問題となります。
なお、現在では株券は原則として発行しないこととなっているため、株式保有の状況は株券よりも株主名簿で確認するというケースもあります。
手形や株式(株券)など会社にまつわる有価証券についても相続税の相談の際には、どれくらいの額があるかを税理士へ伝えて相談することが重要です。
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