失敗から学ぼう!相続税対策で不動産投資をするときに気をつけたい6つのポイント
不動産投資をして相続税を節税しようとお考えではありませんか?
不動産を購入すると、相続対策になるよ!と聞いたことがある方も多い方かと思います。確かに不動産を上手に購入することで、相続税対策ができるケースもありますが、ちゃんと分析して不動産を購入しなければ結果として損をすることもあるのです。
不動産投資の失敗例から気を付けるポイントを学び、正しい不動産投資を行いましょう。
上手に不動産投資ができれば、相続税を大幅に節税でき、将来の安定した家賃収入にもつながります。
今回は、不動産を上手に活用して、相続税の節税対策をする方法と、不動産を活用する場合の6つの注意点を解説していきます。
不動産活用に関する相続対策についてはこちらの動画も見られています!
この記事の目次 [表示]
1.そもそも何故、不動産投資で相続税が節税になるのか
不動産は、相続税の計算基準となる評価額が現金よりも低くなります。
例えば5,000万円の現金で、投資用の不動産を購入した場合には、相続税の評価額が約30%も削減されるのです。
下記の図をご確認ください。
5,000万円の現金をそのまま持っている場合の相続税と、投資用不動産を購入した場合で比較しております。
現金や有価証券などで相続した場合、評価額が時価になるのですが、不動産は時価の約3割の評価額になります。
つまり、現金を不動産に変えるだけで、相続税を少なく抑えることが可能になるというわけです。
※不動産の評価額を下げる仕組みをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。 |
2.知っておきたい不動産投資の注意ポイント6つ
1)新築物件の購入は避ける
相続税を安くする対策の一つとして、マンションやアパートなど不動産物件の購入(不動産投資)が考えられます。
物件に関しては中古でも新築でも同じように相続税を抑えることが可能ですが、新築の方は購入価格が高めである点に注意しなければなりません。
築年数が経っていない新しい物件(新築)の場合、広告代などでかかる宣伝費用も含めた値段設定になっているため、購入価格が高いです。
売却などで人の手に渡ったり、年数を重ねて古くなったりすると新築というアピールポイントがなくなるため、初期価格より大幅に値段が下がってしまいます。
【チェックポイント】 新築の物件は、誰かが購入した瞬間に中古になり、中古になった瞬間に初期価格よりも下がることがほとんどです。 |
さらに、周囲の立地状況によって物件の価値が当初より大きく落ちてしまう可能性もあります。
つまり、物件を資産として保有することで相続税の節約には成功しても、新築では初期価格に見合う利益を投資で出せない危険性があると言えます。
相続税対策に加え、リスクを避けた不動産運用をしたいのであれば、新築と比較して値段の変動が少ない中古物件で、優良な立地条件を有しているものを選ぶのが良い方法です。
例としては、東京23区内で駅近の1LDKなどは便利なアクセス環境があるので、中古や新築に限らずほぼ同様の利益を投資で見込むことができます。
ワンルームマンションを活用した相続対策を解説した記事をご紹介しておきますので、ぜひご参考になさってください。 |
2)物件の持つ土地条件を考慮する
人口が少なくなっている地方や郊外などでの不動産投資は、注意が必要でしょう。
再開発で交通整備が進んだ地方部や、郊外でも一等地で十分なインフラが確保されている場所などは資産価値の落ちにくい優良案件と言えますが、表面的な立地条件だけを見て地方や郊外の物件を買ってしまったケースなどでは、予期しない変化のために投資が失敗となった例も多く見られます。
学生の入居による家賃収入を期待して地方大学の近くにある物件を購入した事例では、当初は家賃が順調に回収でき予想通りの利益を出していても、後に大学のキャンパスが別の場所に移動したために住人の数が減り、最終的に空き部屋を抱えて赤字となってしまいました。
これらの事例からも、大学の存在など特定の要素だけで需要が左右されてしまう地方や郊外よりは、普段から人口が集中しやすい都市部で物件を購入する方が安全であると言えます。
少子化の影響もあり、近年、地方にあった大学が、都内に移転してくるということが多いため、地方の大学生をターゲットにしている不動産を購入しようと考えている方は、注意が必要でしょう。
3)注意したいサブリース契約での運用
サブリースとは、不動産会社に自分の保有物件を賃貸する契約を指します。
不動産会社は賃貸された物件において入居者の募集や管理など運営面の一切を行ってくれるので、空き室の心配が要らず安定した賃料収入が得られるところがメリットとされています。
一方で、不動産会社に運営を一任しているため、入居率を上げるために家賃設定を安くしたり、入居希望者の審査が甘くなったりする場合もあります。
そのため、自分自身で運営した時よりも家賃収入が下がる可能性を考慮しなければなりません。定期的な家賃の保障はされていても、受け取る金額が大幅に少なくなるのであれば、物件の購入代金やメンテナンス費に見合わず損害につながってしまいます。不動産投資をする際は、サブリース契約のような形で会社任せの運用をするのではなく、物件の購入から実際の運営まで必要な時にきちんと相談できる不動産会社を選び、自分で運用していくのが大切と言えるでしょう。
4)利回りが高い物件に気を付ける
投資物件を選ぶ一つの指標として、利回りの高さがあります。
一般的な「利回り」は物件が満室になったときの1年間の賃料を不動産の価格で割った数字を言います。
家賃回収が順調であれば初期投資を早く回収できる可能性があり、お買い得というイメージから、多くの人が注目するポイントとなっていますが、利回りが高い物件は空き室を抱えてしまいやすい傾向にあるので注意が必要です。単なる利回りの高さだけではなく、それに伴う危険性も考え合わせ、投資する価値があるかどうか見極めるようにしましょう。
5)高級マンションを運用する際のリスクとは
高級賃貸マンションは、物件競争が激しい中にあっても高い市場価値を保ち続けている点から、不動産投資において有力な選択肢となっています。
しかし、高級マンションを購入する際のデメリットとして、価格が高めであるために居住者を見つけにくく空き室を保有する期間が長引いてしまうことが考えられます。
また、設備が故障した際などの修理代が高いところも考慮に入れておく必要があります。デザインや機能性にこだわりのある高級マンションでは、単にエアコンを修理するだけの場合でさえ100万以上の費用がかさむことも珍しくありません。これらの短所をよく調べずに運用を進めると大きな損害を出してしまう事態になりかねないので、高級マンション物件を検討する際は投資に伴うリスクをしっかりと理解することが肝要と言えます。
6)一軒家に投資するデメリット
居住人が長期間に渡って住むケースが多いことから、安定した家賃収入が見込める一軒家への投資も多く見られます。
しかし、こちらも高級マンションの場合と同様に、短所を事前に把握しておかなければ失敗してしまう可能性があります。まず、メンテナンスや改築にかかるコストがネックとなる点は否めません。アパートやマンションなどの物件と比較すると、一軒家では部屋数や規模が大きくなるため、負担する費用もそれだけ高いものになります。さらに、子供や高年齢者を含む家族を顧客層としているので、進学や退職など引越しが多い時期に入居者を見つけられなければ、その後は長い間空室となってしまい家賃が入らない恐れがあるのも注意しておきたい点です。
まとめ
不動産投資をすることで、相続税を抑えることはできますが、どんな物件にどう投資するかをしっかりと見極めて行わないと、失敗してしまう可能性もあります。失敗せずに不動産投資をおこなうために、事前に投資物件のリスクについても把握しておきましょう。
※この記事は専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。なお、ご指摘がある場合にはお手数おかけ致しますが、「お問合せフォーム→掲載記事に関するご指摘等」よりお問合せ下さい。但し、記事内容に関するご質問にはお答えできませんので予めご了承下さい。
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