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相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

家族や身近な人が死亡して相続が発生した場合に必要な手続きはたくさんあって、残された人がそれらの手続きを行うのは非常に大変です。

手続きの種類が多いだけでなく手続きを行う場所もまちまちで、必要な手続きが漏れてしまう心配があります。
また、相続手続きは期限のあるものが大半です。
期限までに手続きをしないと、税金が加算されたり受けられるはずの権利を失ったりすることもあります。

この記事では、相続が発生した場合に必要な手続きをできるだけ多くご紹介します。
身近な人が死亡したときに必要な手続きを期限ごとに分類し、どのような場合に必要になるかもお伝えします。
実際に相続が起こったときだけでなく、生前に相続対策を考えるときにもぜひお役立てください。

1.相続手続きの流れと期限の一覧表

相続が発生した場合に必要な手続きは非常に多く、「いつまでに」「どの手続きを」しなければならないかを把握しておくことが大切です。

この記事でははじめに、相続手続きの流れと期限を示した一覧表をご紹介します。
手続きは期限ごとに分類して、対象となる人も明記しています。

実際の手続きは多少前後しても構いませんが、「期限がある手続き」と「お金をもらう手続き」はできるだけ早く済ませるようにしましょう。

家族や身近な人が死亡したときの相続手続き一覧表

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

2.死亡後すぐに必要な手続き

家族など身近な人が死亡したときは、親族への連絡や葬儀の手配などを進めながら死亡後すぐに必要な手続きを行っていきます。
死亡から一週間以内に必要な手続きは限られているので、故人を見送ることを優先しましょう。

死亡後すぐに必要な手続き 対象となる人
死亡診断書をもらう すべての人
死亡届の提出・火葬許可の申請 すべての人
埋葬許可証をもらう すべての人
退職の手続き 故人が勤めていた場合

2-1.死亡診断書をもらう

家族など身近な人が死亡したときは、医師に死亡診断書を発行してもらいます。
事故による死亡の場合は死体検案書として発行されますが、相続の手続きでは死亡診断書と同じ効力があります。

死亡診断書は、故人が死亡したことを医学的・法的に証明するものです。
このあとさまざまな手続きで必要になるため、死亡がわかった日または次の日までに発行してもらうようにしましょう。

死亡診断書は死亡届と1枚の用紙になっています。
死亡届を提出すると死亡診断書は手元に残らないため、何枚かコピーを取っておきましょう。

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

2-2.死亡届の提出・火葬許可の申請

死亡届は、死亡がわかった日から7日以内に提出する必要があります。

実際には葬祭業者が手続きすることが多いですが、用紙への記入は遺族が自ら行います。
死亡届は死亡診断書と1枚の用紙になっているので、死亡診断書をもらったら死亡届に必要事項を記入しましょう。

死亡届の書き方は下記の記事を参照してください。

(参考)3分でわかる死亡届の書き方~この通り書けば提出できます!

死亡届の提出先は次のいずれかの場所の市区町村役場です。

  • 故人の死亡地
  • 故人の本籍地
  • 提出する人の住所
    (国外で死亡したときは、3か月以内に滞在国の大使館、総領事館または本籍地の市区町村役場に提出します)

遺体を火葬するときは火葬許可証が必要です。死亡届の提出と同時に火葬の許可を申請します。

2-3.埋葬許可証をもらう

遺体を火葬するときは、火葬場に火葬許可証を提出します。

火葬が終われば埋葬許可証をもらいます。
正式には火葬したことを証明する「火葬証明書」ですが、遺骨をお墓や納骨堂に納めるときに必要であることから、一般的には「埋葬許可証」と呼ばれています。

埋葬許可証は遺骨のそばで保管するなどして紛失しないようにしましょう。

2-4.退職の手続き(故人が勤めていた場合)

故人が会社などに勤めていた場合は、死亡後できるだけ早く勤務先に連絡して退職の手続きをします。

故人が加入していた健康保険の手続きは、通常は勤務先の人事・労務担当者が行います。
死亡から5日が期限とされているため、それまでに勤務先への連絡を済ませるようにしましょう。

その他の手続きについても、勤務先の担当者に確認しましょう。

3.死亡から14日以内に必要な手続き

世帯主の変更や、健康保険・介護保険をやめる手続き(資格喪失手続き)は、死亡から14日以内に行う必要があります。
これらの手続きは葬儀が終わってからでも間に合います。

死亡から14日以内に必要な手続き 対象となる人
世帯主変更の手続き 世帯主が死亡した場合
健康保険の資格喪失手続き すべての人
介護保険の資格喪失手続き 介護保険の被保険者が死亡した場合

3-1.世帯主変更の手続き(世帯主が死亡した場合)

世帯主が死亡した場合は、新しい世帯主を決めて世帯主変更届を提出します。

世帯主変更届は死亡から14日以内に故人の住所の市区町村役場に提出します。
ただし、世帯に残った人が1人だけの場合や、親と15歳未満の子供だけの場合など、誰が世帯主になるかが明らかな場合は提出の必要はありません。

世帯主変更手続きの詳しい方法は、下記の記事を参照してください。
手続きには運転免許証などの本人確認書類が必要です。

(参考)『世帯主変更届』とは世帯主が死亡した場合に新しい世帯主を届け出る手続き

3-2.健康保険の資格喪失手続き

故人が国民健康保険(または後期高齢者医療制度)に加入していた場合は、死亡から14日以内に市区町村役場に健康保険の資格喪失届を提出します。ただし市区町村によっては、死亡届を提出すれば国民健康保険の資格喪失届の提出が不要になるところもあります。

いずれの場合も健康保険証は返却する必要があります。
健康保険証は各種手続きの本人確認に使われることもあり、悪用を防ぐためにも早めに返却することをおすすめします。

世帯主が死亡したときは扶養されていた家族も加入資格を失うため、家族全員分の健康保険証も返却します。
家族は新たに世帯主を決めて国民健康保険に加入するか、会社などに勤めている人の扶養家族として健康保険(被用者保険)に加入しなければなりません。

国民健康保険の資格喪失手続きについては、下記の記事も参照してください。

(参考)国民健康保険資格喪失届は死亡から14日以内に届け出を

故人が会社などに勤めていて勤務先の健康保険(被用者保険)に加入していた場合は、死亡から5日以内に資格喪失手続きをする必要があります。通常は、勤務先に死亡を届け出ればその後の手続きは不要です。
ただし、退職後に任意継続で被用者保険に加入していた場合は、健康保険組合に届け出る必要があります。

健康保険からは、葬祭費や埋葬料などが支給されます。死亡から2年以内に請求すればよいとされていますが、資格喪失手続きと同時に請求しておくとよいでしょう。詳しい手続き方法は「11-1.葬祭費・埋葬料などの請求手続き」でご紹介します。

3-3.介護保険の資格喪失手続き(介護保険の被保険者が死亡した場合)

介護保険の被保険者が死亡した場合は、死亡から14日以内に市区町村役場に介護保険の資格喪失届を提出します。
要介護認定を受けていた場合は、介護保険被保険者証を返却する必要があります。

介護保険の資格喪失手続きでは保険料が再計算されます。
保険料が不足すれば遺族に請求され、払い過ぎがあれば還付されます。

「おくやみコーナー」で役所の手続きを一元化

家族など身近な人が死亡したときの手続きには非常に多くの種類があります。死亡直後から14日以内に必要な手続きは市区町村役場で行うものが多いですが、担当の窓口はそれぞれ異なり、遺族は複数の窓口を回っていかなければなりません。

相続手続きを行う遺族の負担を軽減するため、一部の自治体では死亡手続きを一か所で受け付ける窓口として「おくやみコーナー」などを設けています。政府も窓口の一元化を後押ししていて、多くの自治体に広がっていくことが期待されます。

おくやみコーナーを設置している自治体の例(名称は自治体ごとに異なります)
三重県松阪市、大分県別府市、神奈川県大和市など

4.葬儀が終わったら速やかに行う手続き

葬儀が終わって少し落ち着いたころから、本格的に相続手続きを始めます。

この章でご紹介する手続きに期限は定められていませんが、無駄なお金を払うことがないように早めに手続きをしましょう。
年金の受給は早めに止めておかないと、もらい過ぎた分を返すよう求められます。

葬儀が終わったら速やかに行う手続き 対象となる人
電気・ガス・水道・電話・NHKなどの手続き 必要に応じて
インターネットサービス・SNSの解約手続き 必要に応じて
クレジットカードの解約手続き 必要に応じて
運転免許証・パスポート・マイナンバーカードの返却 必要に応じて
年金の受給を止める手続き 故人が年金をもらっていた場合
固定資産税・住民税の請求先変更手続き 必要に応じて

4-1.電気・ガス・水道・電話・NHKなどの手続き

世帯主が死亡した場合は、電気・ガス・水道・電話・NHKなどの契約名義を変更します。
そのほか、情報サービスや習い事など基本料金・会費がかかるものがあれば、あわせて解約・退会の手続きをします。

契約変更・解約・退会手続きが必要なもの

ライフライン 電気、ガス、水道、固定電話、携帯電話、NHK
情報サービス 新聞、衛星放送、ケーブルテレビ など
その他 習い事、フィットネスクラブ、定期宅配サービス など

契約変更の手続きはそれぞれの事業者に連絡して行います。
引き続き利用するものはできるだけ早く手続きをしましょう。

故人が一人暮らしをしていてこれらのサービスを利用していた場合は、速やかに解約・退会の手続きをしましょう。
これらのサービスは使っていない場合でも料金がかかることが多いです。

4-2.インターネットサービス・SNSの解約手続き

インターネットが広く普及してきたことで、高齢者でもネットサービスを利用する人は増えています。

インターネットに接続するためのプロバイダ契約のほか、動画配信サービスなど毎月費用がかかるものは、それぞれの事業者に連絡して早めに解約しておきましょう。

また、故人がTwitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用していた場合は、アカウント(会員登録)を削除する必要があります。死亡後もアカウントをそのままにしていると、第三者に悪用される危険性があります。

故人のSNSのアカウントを削除する方法は、以下のページを参照してください。

(参考)
亡くなられた利用者のアカウントについてのご連絡方法 (Twitter)
亡くなった家族のFacebookアカウントの削除をリクエストするにはどうすればよいですか。 (Facebook)

4-3.クレジットカードの解約手続き

故人がクレジットカードを持っていた場合は、カードの裏面に記載されている連絡先に電話して解約手続きをします。

クレジットカードは盗まれると悪用される恐れがあるほか、使わなくても年会費がかかることがあるため、早めに解約しましょう。
解約手続きが終われば、カードはハサミで裁断します。

なお、故人が生前に利用していた代金で未払いのものがあれば、指定の期日に支払わなければなりません。

4-4.運転免許証・パスポート・マイナンバーカードの返却

故人の運転免許証・パスポート・マイナンバーカードは各種手続きの本人確認に使われます。
悪用を防ぐためにも、早めに(マイナンバーカードは必要な手続きが終わってから)返却することをおすすめします。

運転免許証は、最寄りの警察署に返却します。
手続きには死亡診断書のコピーが必要です。

パスポートは、都道府県のパスポートセンターに返却します。
手続きでは、戸籍謄本など死亡の事実がわかる書類を提出します。

マイナンバーカードは、のちの相続手続きで必要になる場合もあるため、しばらくの間は大切に保管しましょう。
相続手続きが済んだ後で返却が必要かどうかは、自治体によって対応が分かれています。

なお、免許証とパスポートは失効の処理をしたうえで返してもらえる場合があります。
故人の形見や思い出として持っておきたい場合は、返却手続きをするときに申し出るとよいでしょう。

4-5.年金の受給を止める手続き(故人が年金をもらっていた場合)

故人が国民年金や厚生年金など公的年金をもらっていた場合は、年金の受給を止める手続きが必要です。
手続きが遅れて死亡日の翌月分以降の年金をもらった場合は、その分を返さなければなりません。

年金の受給を止めるには、年金事務所または街角の年金相談センターに年金受給権者死亡届(報告書)を提出します。
ただし、基礎年金番号とマイナンバーが結びついている場合は、この手続きは不要です。

なお、公的年金は過去2か月分がまとめて支給されるため、死亡の直後ではまだ支給されていない場合があります。
遺族はこの未支給の年金をもらうことができます。

未支給の年金を受け取る手続きは、「12-1.未支給年金の請求手続き」でお伝えしますが、年金の受給を止める手続きと同時に行うこともできます。

相続が起こったときの年金の手続きについては、下記の記事をご覧ください。

(参考)相続発生後の年金手続きのポイント!ご家族が亡くなった時は、年金手続きを忘れずに

4-6.固定資産税・住民税の請求先変更手続き

固定資産税と住民税は1年分の納付書がまとめて送られてきます。
故人が納めるはずだった固定資産税と住民税は、遺族が代わりに支払います。
死亡したからといって納税が免除されることはありません。

納期限に遅れると延滞税がかかるため、納付書が確実に届くように請求先を変更する手続きをしましょう。
詳しい手続き方法は市区町村役場の担当窓口で確認してください。

5.遺産相続の準備は葬儀が終わって落ち着いたら始める

葬儀が終わって落ち着いた頃から遺産相続の準備を始めます。
四十九日法要が終わった頃が目安となります。

遺産相続を始める前には必ず、「誰が相続人になって」、「相続財産にはどのようなものがあるか」を調査しましょう。

「うちには大した遺産はないから」といって調査を怠ってはいけません。
遺産相続のトラブルは、少ない遺産をめぐって争う方が深刻になることが多いです。
隠し子など思いもよらない相続人が現れて、話し合いがまとまらなくなることもあります。

故人が遺言書を残していないかも確認しておきましょう。
家族に内緒で遺言書を書いていたかもしれません。
自宅等に保管されていた遺言書があれば、家庭裁判所で検認手続きをする必要があります。

葬儀が終わって落ち着いたら始める遺産相続の準備 対象となる人
誰が相続人になるかを調査 すべての人
相続財産がどこにいくらあるかを調査 すべての人
遺言書があるかどうかを確認 すべての人
遺言書の検認手続き 自宅等に保管されていた遺言書がある場合

5-1.誰が相続人になるかを調査

相続人になる人は、次のとおり民法で順位が定められています。
故人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本で家族関係を調べて、誰が相続人になるかを確認します。

常に法定相続人 配偶者
第1順位 子(子が亡くなっている場合は孫)
第2順位 父母(父母が亡くなっている場合は祖父母)
第3順位 兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥姪)
相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

兄弟姉妹が相続人になる場合は、他に兄弟姉妹がいないかを確認するために故人の両親の出生から死亡まで連続した戸籍謄本も確認する必要があります。

誰が相続人になるかについてさらに詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。

(参考)相続人は誰?相続人の優先順位と相続分をケース別に詳しく解説!

誰が相続人になるかを調査した結果、養子や隠し子、前妻との間に生まれた子など、思いもよらない相続人が見つかることもあります。
それまで会ったことがないからといって、その人を除いて遺産相続の手続きをすることはできません。

5-2.相続財産がどこにいくらあるかを調査

遺産相続を始める前には、相続財産がどこにいくらあるかも調査しておきます。

相続財産を正確に調べておけば、遺産相続の手続きをスムーズに進めることができ、相続税の申告漏れを防ぐこともできます。
故人の借金を肩代わりしないで済むように、借金や債務保証の有無も調べておきましょう。

まずは、自宅で預金通帳や不動産の権利証(登記済証・登記識別情報)などを探します。
故人への郵便物が手がかりになることもあります。
借金については、借用書や金銭消費貸借契約書を探します。
預金通帳で借入や返済の記録があればそれも手がかりになります。

相続財産を調べるための具体的な方法は、下記の記事をご覧ください。

(参考)相続が発生したら遺産の調査をしましょう!!

5-3.遺言書があるかどうかを確認

相続財産を調査するときは、同時に遺言書があるかどうかも確認します。
遺言書は自宅にあるほか、公証役場や法務局で保管されている場合もあります。

自筆で作成する「自筆証書遺言」は、作成した後は自宅や貸金庫などで保管されます。
令和2年7月10日からは自筆証書遺言保管制度が始まり、法務局でも保管できるようになっています。

自筆証書遺言が法務局で保管されているかどうかは、全国の法務局で確認することができます。
遺言書が保管されていることがわかれば、遺言の内容を確認することもできます。
遺言書情報証明書の発行やモニターによる遺言書の閲覧は全国の法務局でできますが、遺言書の原本の確認は遺言書が保管されている法務局に限られます。

一連の手続きには、故人と相続人の戸籍謄本や住民票の写しなどが必要です。

(参考)法務局における自筆証書遺言書保管制度について (法務省)

公証人により作成される「公正証書遺言」は、原本が公証役場で保管されます。
最寄りの公証役場では、遺言検索で遺言の有無を調べることができます。
遺言検索には、故人の死亡の事実と依頼者が相続人であることがわかる戸籍謄本のほか、依頼者の本人確認書類が必要です。

5-4.遺言書の検認手続き(自宅等に保管されていた遺言書がある場合)

自筆で作成した自筆証書遺言が自宅や貸金庫など法務局以外の場所で保管されていた場合は、家庭裁判所で遺言書の検認手続きをしなければなりません。検認されていない遺言書は、このあとの相続手続きで使うことができません。

検認とは、遺言書が形式的な要件を満たしているかを確認して偽造や変造を防ぐための手続きです。
遺言の内容が法的に有効であるか無効であるかの判断はされません。

検認手続きの詳しい内容は下記の記事をご覧ください。

(参考)自宅で遺言書を見つけたら検認が必要!検認手続きについて解説します

検認手続きは1か月以上かかることもあるため、できるだけ早く家庭裁判所に申し立てをしましょう。

なお、作成される例は少ないですが、秘密証書遺言も検認手続が必要です。
一方、公正証書遺言や法務局で保管されていた自筆証書遺言は、検認手続きの必要はありません。

6.死亡から3か月以内に必要な手続き

故人の借金などの負債も遺産相続の対象であり、相続人が引き継いで返済しなければなりません。
ただし、死亡から3か月以内に相続放棄や限定承認をすれば、相続人は借金を返済しなくてもよくなります。

死亡から3か月以内に必要な手続き 対象となる人
相続放棄(限定承認)の申し立て 必要に応じて

6-1.相続放棄(限定承認)の申し立て

相続放棄は、預貯金や不動産などの遺産を一切相続しないかわりに、故人の借金の返済を免れるための手続きです。

相続放棄をするには、相続があったことを知った日(通常は故人の死亡日)から3か月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。
つまり、故人の借金を相続しないようにするには、死亡から3か月がタイムリミットとなります。

相続放棄の手続き方法や注意点については、下記の記事をご覧ください。

(参考)相続放棄するのはどんなとき? 手続き・必要書類・期限など徹底解説

家庭裁判所に提出する申述書の様式と記入例は、裁判所のホームページに掲載されています。

限定承認は、遺産を相続したうえでその範囲内で借金を返済するための手続きです。
期限は相続放棄と同じく、死亡から3か月以内です。
しかし、手続きが難しいため、限定承認が行われることはごくまれです。

7.死亡から4か月以内に必要な手続き

故人が生前に自営業やアパート経営などをして所得税の確定申告をしていた場合は、死亡から4か月以内に税務上の手続きが必要です。

死亡した年の確定申告(準確定申告)をするほか、相続人が事業を引き継ぐ場合は青色申告を引き継ぐ手続きも行います。

死亡から4か月以内に必要な手続き 対象となる人
所得税の準確定申告 必要に応じて
青色申告を引き継ぐ手続き 必要に応じて

7-1.所得税の準確定申告

死亡した人に所得があって所得税の確定申告が必要な場合は、本人に代わって相続人が死亡した年の確定申告(準確定申告)をします。故人が前年の確定申告を済ませていなかった場合は、前年分の申告も必要です。

準確定申告の期限は、相続の開始を知った日(通常は故人の死亡日)の翌日から4か月以内です。
故人の死亡が年末であれば通常の確定申告の期限(翌年3月15日)が先になりますが、その場合も死亡から4か月以内に提出すれば良いことになっています。

準確定申告については下記の記事で詳しく解説しています。

(参考)「準確定申告」とは。亡くなった人の所得を申告する方法を税理士が徹底解説

  • 準確定申告では、通常の確定申告書の書式を使用します。
    所得税の確定申告(国税庁)

7-2.青色申告を引き継ぐ手続き

所得税の確定申告を青色申告で行うと、所得控除の額が増えるなど税制上有利になります。

故人の事業を引き継いだ相続人が青色申告をしたい場合は、税務署に青色申告承認申請書を提出する必要があります。

申請の期限は故人の死亡日の翌日から4か月以内ですが、故人が9月以降に死亡した場合は期限が繰り上げられます。

死亡日 青色申告承認申請の期限
1月1日~8月31日 死亡の日から4か月以内
9月1日~10月31日 その年の12月31日まで
11月1日~12月31日 翌年の2月15日まで

8.遺産の相続手続き

遺産相続の準備ができれば、順次、故人の遺産を相続人に引き継ぐ相続手続きを進めていきます。

遺産の種類が多いほど手続きも多くなりますが、どのような遺産があるか正確に把握しておくとスムーズに進めることができます。

遺産の相続手続き 対象となる人
遺産分割協議で遺産の分け方を決める 遺言書がない場合
遺産分割協議書の作成 遺産分割協議をした場合
預金・証券口座の解約・相続手続き 必要に応じて
死亡保険金の請求手続き 故人が死亡保険の被保険者であった場合
不動産の相続手続き(相続登記) 必要に応じて
自動車の相続手続き 必要に応じて
その他の財産の相続手続き 必要に応じて

8-1.遺産分割協議で遺産の分け方を決める(遺言書がない場合)

故人が遺言書を残していない場合は、相続人どうしで遺産分割協議をして遺産を分け合います。

遺産分割協議は相続人全員による合意が必要です。
相続人が1人でも欠けると無効になるため、「5-1.誰が相続人になるかを調査」を参考に相続人に漏れがないか確認しましょう。

なお、相続人に未成年の人や認知症などで意思表示が困難な人、行方不明の人がいれば、それぞれ代理人を立てる必要があります。
相続放棄した人は相続人でなくなるため、遺産分割協議に加わることはできません。

遺産分割協議の具体的な進め方は、下記の記事で詳しく解説しているので参照してください。

(参考)相続の専門家が教えるスムーズな遺産分割協議の進め方と知っておきたいQ&A

遺産をどのように分けるかの目安として、民法では法定相続分が定められています。

遺産は必ず法定相続分のとおりに分けなければならないものではなく、相続人どうしで合意ができれば特定の人が多くの遺産を相続することもできます。ただし、話し合いがまとまらずに法的手段で解決するような場合は、法定相続分で遺産を分けることになります。

なお、生前に故人の財産の維持や増加に貢献した人は、その増加分を寄与分として優先して相続することができます。
一方、生前に故人から贈与を受けた人は特別受益があったとして、その分を相続財産に持ち戻して相続分を計算します。

相続税を申告する必要がある場合は、税負担や納税を見越して遺産を分けることも重要です。
たとえば、故人の自宅を誰が相続するかによって相続税が大きく異なる場合があります。
また、不動産など現物資産ばかり相続した人は、相続税の納税に充てる現預金が不足する場合があるため注意が必要です。

相続税の負担を考慮して遺産を分けたい場合は、相続税に強い税理士に相談することをおすすめします。

相続人ごとの法定相続分

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

8-2.遺産分割協議書の作成(遺産分割協議をした場合)

遺産分割協議がまとまれば、遺産分割協議書に協議の内容を記録します。
相続人の全員が実印を押印して協議の内容に合意したことを証明します。

遺産分割協議書は遺産相続のあらゆる手続きで必要になります。
協議がまとまればできるだけ早く作成しましょう。

遺産分割協議書の作成例

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

8-3.預金・証券口座の解約・相続手続き

故人の預金口座は死亡後に凍結され、入出金ができなくなります。
口座を解約して預金を引き出すためには、相続人の全員が同意して所定の手続きをしなければなりません。

株式・債券・投資信託など故人が証券口座で保有していた有価証券は、相続人が開設した口座に移管します。
基本的に、故人の口座で直接換金して払い出すことはできません。

預金の引き出しや証券口座の相続手続きに必要となる主な書類は、戸籍謄本と遺言書または遺産分割協議書です。
手続きの詳細は取引先の銀行・証券会社などで確認してください。

8-4.死亡保険金の請求手続き(故人が死亡保険の被保険者であった場合)

故人が死亡保険の被保険者であった場合は、契約上の保険金受取人に死亡保険金が支払われます。

死亡保険金の請求手続きでは、保険証券や死亡診断書のコピーなど必要書類を保険会社に提出します。
保険金を請求できる期限は死亡から3年以内ですが、生活に必要なお金を得るためできるだけ早く請求しましょう。

なお、死亡保険金は受取人の固有財産であり、遺産相続で分け合う対象ではありません。
請求手続きも単独ででき、他の相続人の同意は不要です。

8-5.不動産の相続手続き(相続登記)

自宅など故人が保有していた不動産を相続する場合は、不動産の相続手続き(相続登記)をします。

相続登記は法務局に届け出て手続きをしますが、さまざまな書類が必要です。
必要な書類について詳しい内容は下記の記事をご覧ください。

(参考)自分でできる!相続登記の必要書類とケース別追加資料完全ガイド

なお、これまで相続登記は義務ではありませんでしたが、相続登記をしなかったことで不動産の所有者がわからなくなることが問題になっています。早ければ令和2年秋以降にも相続登記が義務づけられる見通しで 、罰則も検討されています。

8-6.自動車の相続手続き

故人が乗っていた自動車は、誰かが引き継ぐ場合のほか、処分する場合も相続手続きをします。

手続きは以下の場所で行います。

  • 普通車:運輸支局または自動車検査登録事務所
  • 軽自動車:軽自動車検査協会の事務所・支所

手続きには車検証のほか遺言書や遺産分割協議書などが必要です。
遺産分割協議書は、相続人が作成したもののほか、国土交通省ホームページに掲載されている様式を使うこともできます。

自動車の名義は車検証で確認します。
所有者の名義が自動車販売会社やファイナンス会社などになっている場合は、車検証に記載されている所有者に連絡して手続きを依頼します。

8-7.その他の財産の相続手続き

ゴルフ会員権やリゾート会員権の相続手続きは、それぞれのゴルフ場やリゾート施設の運営会社などに連絡します。

自宅にある絵画や骨董品、貴金属については、どこかに届け出る必要はありません。
ただし、高価なものは鑑定を依頼するなど価額を明確にして、遺産分割で不公平が生じないようにしましょう。

9.死亡から10か月以内に必要な手続き

相続税の申告・納税は、死亡から10か月以内にしなければなりません。
相続人の数にもよりますが、遺産の総額が3,600万円以上あれば相続税の申告・納税が必要になります。

相続税の申告書の作成には時間がかかるため、早めに準備しましょう。

死亡から10か月以内に必要な手続き 対象となる人
相続発生後にできる相続税対策 必要に応じて
相続税の申告・納税 必要に応じて

9-1.相続発生後にできる相続税対策

相続税の税額を低く抑えるための対策は、生前から計画的に行われることが一般的です。
しかし、故人が死亡して相続が発生した後でも、次のような方法で相続税を引き下げることができます。

  • 土地評価の減価要因を探して評価額を下げる
    (奥行長大、間口狭小、不整形地、無道路地、がけ地など)
  • 相続税のさまざまな特例を活用する
    (配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、農地・非上場株式の納税猶予の特例など)
  • 葬儀費用や未払医療費の領収書を集める
    (相続税の課税対象から控除可能)

相続発生後にできる相続税対策については、下記の記事をご覧ください。

(参考)相続発生後・死亡後からでもできる相続税の節税対策と具体的な方法

9-2.相続税の申告・納税

遺産の総額が相続税の基礎控除額を超える場合は、相続税を申告・納税する必要があります。
相続税の基礎控除額は、以下のとおり3,000万円を基礎として法定相続人の数に応じて増えていきます。

  • 相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数(※)
    (※)法定相続人の数は相続放棄がなかったものとして数え、養子の人数には制限があります。
相続人の数 基礎控除額
1人 3,600万円
2人 4,200万円
3人 4,800万円
4人 5,400万円
5人 6,000万円

相続税の申告の期限は、相続の開始を知った日(故人の死亡日)の翌日から10か月以内です。

相続税申告についての詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。
相続税の申告書は自分で作成することもできますが、専門知識が必要なことが多いため、相続税専門の税理士に作成してもらうことをおすすめします。

(参照)【自分で相続税申告をする方へ】手続きに必要な準備や書類を徹底解説

相続税の納税は、申告の期限と同じく相続の開始を知った日の翌日から10か月以内が期限です。
自分で納付書を作成して、金融機関の窓口で納税します。
このほか、コンビニエンスストアでの納付や、クレジットカードによる納付などもできます。

(参考)国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法) (国税庁)

10.死亡から1年以内に行う手続き

遺言書のとおりに遺産を分けたときは、相続人であっても遺産を十分にもらえないケースがあります。
たとえば、特定の人にすべての遺産を相続させるように遺言で指定されていた場合などです。

一定範囲の相続人であれば、遺産を多くもらった人に遺留分侵害額請求をして遺産を取り戻すことができます。
遺留分侵害額の請求ができるのは、原則として死亡から1年以内です。

死亡から1年以内に行う手続き 対象となる人
遺留分侵害額の請求手続き 必要に応じて

10-1.遺留分侵害額の請求手続き

民法では、一定範囲の相続人が最低限相続できる遺産の割合として遺留分を定めています。

遺留分が認められる相続人は、故人の配偶者と子供(子供がいない場合は両親(直系尊属))です。
遺留分の割合は遺産の1/2(相続人が両親(直系尊属)のみの場合は1/3)であり、それを相続人ごとに分けたものが各相続人の遺留分となります。

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

相続した遺産が遺留分より少ない場合は、その不足分について遺産を多くもらった人に支払いを求めることができます。
これを遺留分侵害額請求といいます。

遺留分侵害額請求は裁判所などに届け出るのではなく、遺産を多くもらった人に対して内容証明郵便などで請求の意思を伝えます。
相手方が請求に応じないなど当事者どうしで解決できないときは、家庭裁判所に調停を申し立てて解決を図ります。

遺留分侵害額の請求手続きができるのは、故人の死亡を知ってから1年を経過するときまでです。
故人の死亡を知らなくても、死亡から10年を経過すれば請求権は時効を迎えます。

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

遺留分侵害額請求について詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

(参照)遺留分減殺請求って何!?相続前に知っておきたい遺留分のこと
(令和元年に民法改正が施行されるまでは、遺留分減殺請求と呼ばれていました。)

なお、遺留分侵害額を請求する権利は必ず行使しなければならないわけではなく、故人の意思を尊重して遺留分を放棄することもできます。故人が死亡した後で遺留分を放棄する場合は、特に手続きは必要ありません。

11.死亡から2年以内に行う手続き

死亡から2年以内に行う手続きは、いずれも「お金をもらうための手続き」です。
期限は2年以内と定められていますが、条件に当てはまる場合は早めにもらっておきましょう。

死亡から2年以内に行う手続き 対象となる人
葬祭費・埋葬料などの請求手続き 条件に該当すれば
高額療養費の申請手続き 条件に該当すれば
死亡一時金の請求手続き 条件に該当すれば

11-1.葬祭費・埋葬料などの請求手続き

健康保険や後期高齢者医療制度からは、故人の葬儀に対して葬祭費・埋葬料などが支給されます。

請求手続きの期限は死亡または葬儀を行ってから2年以内ですが、資格喪失手続きや保険証の返却のときにあわせて手続きをしておくとよいでしょう。(「3-2.健康保険の資格喪失手続き」も参照してください。)

故人が加入していた保険制度ごとの給付金の種類は以下のとおりです。

故人が国民健康保険・後期高齢者医療制度に加入していた場合
申請先:市区町村役場
葬祭費 葬儀を行った喪主などに3~5万円
(金額は市区町村によって異なります)
期限:葬儀を行った日の翌日から2年以内
故人が勤務先の健康保険(被用者保険)に加入していた場合
申請先:健保組合または勤務先
埋葬料 死亡した人に生計を維持されていて埋葬を行った人に5万円
期限:死亡日の翌日から2年以内
埋葬費 死亡した人に生計を維持されていた人がいないとき、実際に埋葬を行った人に実費を支給(上限5万円)
期限:埋葬を行った日の翌日から2年以内

故人が健康保険(被用者保険)に加入している人の扶養家族であった場合は、被保険者に家族埋葬料として5万円が支給されます。
手続きは健保組合または勤務先に確認してください。

なお、業務上での死亡については労災保険から葬祭料が支給されます。
詳しくは勤務先に確認してください。

11-2.高額療養費の申請手続き

故人の医療費の支払いが一定額を超えた場合は、高額療養費制度によりその超えた部分が払い戻されます。
死亡のあとでも申請でき、期限は診療月の翌月から2年以内です。

故人が加入していた保険制度ごとの申請先は以下のとおりです。

  • 国民健康保険・後期高齢者医療制度:市区町村役場
  • 健康保険(被用者保険):健保組合

年齢や所得、受診の状況によって基準となる医療費の限度額は異なるため、厚生労働省のホームページなどで確認してください。

(参考)高額療養費制度を利用される皆さまへ (厚生労働省)

11-3.死亡一時金の請求手続き

故人が国民年金の第1号被保険者(主に自営業者)であって、18歳未満の子がいないなど遺族基礎年金がもらえない場合は、死亡一時金をもらうことができます。ただし、故人が国民年金保険料を3年分以上納めていることや、年金(老齢基礎年金・障害基礎年金)をもらったことがないという条件があります。

死亡一時金の金額は、故人が保険料を納めていた期間に応じて12万円~32万円の範囲で定められています。

故人の妻が寡婦年金を請求できる場合は、どちらか一方を選択します。(「12-3.寡婦年金の請求手続き」も参照してください。)

死亡一時金を請求するためには、死亡日の翌日から2年以内市区町村役場または年金事務所で手続きをします。

12.死亡から5年以内に行う手続き

死亡から5年以内に行う手続きも、「お金をもらうための手続き」です。
手続きの期限は死亡から5年以内ですが、条件に当てはまる場合は早めにもらっておきましょう。

死亡から5年以内に行う手続き 対象となる人
未支給年金の請求手続き 条件に該当すれば
遺族年金・寡婦年金の請求手続き 条件に該当すれば

12-1.未支給年金の請求手続き

国民年金や厚生年金など公的年金をもらっていた人が死亡した場合は、死亡した月の分まで年金をもらう権利があります。

年金は翌月以降に支払われるため、死亡の直後ではまだ支給されていない年金(未支給年金)があります。
また、年金をもらえるにもかかわらず故人がもらっていなかった場合は、本来もらえるはずだった金額が未支給年金となります。

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

故人と同一生計であった遺族は、未支給年金をもらうことができます。
死亡日の翌日から5年以内に、年金事務所または街角の年金相談センターに未支給年金・未支払給付金請求書を提出します。

期限は5年以内ですが、年金の受給を止める手続きと同時に行うとよいでしょう。(「4-5.年金の受給を止める手続き」も参照してください。)

12-2.遺族年金の請求手続き

家族の生計を維持していた人が死亡したとき、遺族は遺族年金をもらうことができます。
遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、条件によってどちらか一方または両方をもらうことができます。

遺族基礎年金 遺族に18歳未満(18歳になって3月31日を経過するまで)の子供または障害のある20歳未満の子供がいる場合に支給
子供のいない配偶者には支給されない
遺族厚生年金 故人が厚生年金に加入していた場合に支給
子供のいない配偶者や故人の父母なども対象

遺族年金の請求手続きは、死亡日の翌日から5年以内に行う必要があります。
年金の種類に応じて以下の場所で手続きをします。

  • 遺族基礎年金のみ:死亡した人の住所の市区町村役場
  • 遺族厚生年金のみまたは遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方年金事務所または街角の年金相談センター

遺族年金がもらえる条件や手続きについて詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

(参照)遺族年金はいつまで・いくらもらえる?支給条件などわかりやすく解説

12-3.寡婦年金の請求手続き

国民年金の第1号被保険者(主に自営業者)である夫が死亡して妻が遺族基礎年金をもらえない場合は、60歳から65歳になるまでの間に寡婦年金をもらうことができます。ただし、死亡した夫が国民年金保険料を10年分以上(免除期間も含む)納めていたことや、婚姻関係が10年以上続いていたなどの条件があります。

寡婦年金の請求手続きは、死亡日の翌日から5年以内に死亡した人の住所の市区町村役場または年金事務所で行う必要があります。

寡婦年金の金額は、夫の死亡までの第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金の4分の3です。

なお、寡婦年金は死亡一時金とどちらか一方の選択になります。
死亡一時金の請求期限は死亡から2年以内であるため、それまでにどちらをもらうか決める必要があります。(「11-3.死亡一時金の請求手続き」も参照してください。)

13.夫が死亡した場合に妻ができる手続き

ここでご紹介する手続きは、主として夫が死亡したときに妻ができる手続きです。
どちらの手続きも家族関係に重大な影響を及ぼす可能性があるので、じっくり考えて判断することをおすすめします。

夫が死亡した場合に妻ができる手続き 対象となる人
姓を旧姓に戻す手続き(復氏届) 必要に応じて
死後離婚の手続き(姻族関係終了届) 必要に応じて

13-1.姓を旧姓に戻す手続き(復氏届)

復氏届は、結婚により姓を変えた人が配偶者の死亡後にもとの姓に戻したい場合に提出します。

配偶者の死亡届が提出された後であればいつでも提出でき、期限はありません。
提出先は届出人の本籍地または住所地の市区町村役場です。
手続きが終われば死亡した配偶者の戸籍から除かれ、結婚前の戸籍に戻ります。
新しく戸籍を作ることもできます。

子供を自分の戸籍に入れたい場合は、家庭裁判所に子の氏の変更許可申立書を提出して許可を得たうえで、市区町村役場に入籍届を提出します。

旧姓に戻す手続きについて詳しい内容は下記の記事をご覧ください。

(参照)「復氏届」で夫の死亡後に苗字を旧姓に戻すことができる

13-2.死後離婚の手続き(姻族関係終了届)

姻族関係終了届は、配偶者の死亡後に配偶者の親族との家族関係を終わらせたい場合に提出します。
配偶者の親族との関係が良好でない場合に提出されることが多く、死後離婚と呼ばれることもあります。

姻族関係終了届は、配偶者の死亡届が提出された後であればいつでも提出でき、期限はありません。
提出先は届出人の本籍地または住所地の市区町村役場です。
受理されると、戸籍には「親族との姻族関係終了届出」と記載されますが、姓や戸籍上の扱いはそれまでと変わりません。

姻族関係終了届を提出して死後離婚をしたとしても、相続した財産を返す必要はありません。
遺族年金もそれまでどおりもらうことができます。

死後離婚の手続きについて詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。

(参照)「姻族関係終了届」で夫の死後に姑との親族関係を終わらせることができる

14.相続手続きの代行を依頼する専門家の選び方

相続手続きを弁護士、税理士、司法書士、行政書士などの専門家に依頼すると、手続きにかかる手間が省けるだけでなく、迅速かつ正確に手続きをしてもらえます。

しかし、手続きの種類ごとに対応できる専門資格は異なり、相続手続きを一手に引き受けることができる専門資格はありません。
手続きの代行を依頼するときは、相続手続きに詳しく、異なる資格の専門家どうしで連携が取れている専門家を選ぶようにしましょう。

相続手続きを依頼する専門家の選び方については、下記の記事で詳しくお伝えしています。

(参照)相続の専門家を選ぶときに知っておきたいこと

主な相続手続きの種類によってどの専門家に相談すればよいかは、下記の表を参照してください。

相続手続きの流れと期限を一挙解説!いつまでにどのような手続きが必要?

15.相続手続きが楽になる生前整理・終活のすすめ

ここまでご紹介したように、家族など身近な人が死亡したときの相続では数えきれないほどの手続きをしなければなりません。
故人が直接指示を出せれば残された家族はいくらか楽になるかもしれませんが、それは不可能です。

しかし、残された家族が相続手続きを楽に進めることができるように、生前に準備しておくことならできます。

たとえば、次のような生前整理や終活(人生の終わりに向けた取り組み)をしておくとよいでしょう。

  • エンディングノート(終活ノート)を書いておく
  • 遺言書を書いておく
  • 家族信託を設定する

このほか、葬祭業者の会員になって葬儀費用を積み立てたり、葬儀の内容をあらかじめ決めたりしておくこともできます。

生前整理や終活については、下記の記事で詳しくご紹介しています。

(参照)
元気なうちに準備をしよう!老前整理と生前整理について
生前整理は元気なうちから!生前整理のやり方・始め方
終活は今からできる!終活の取り組みを難易度別に解説

15-1.エンディングノート(終活ノート)を書いておく

エンディングノートは、死亡したときに家族や関係者に伝えておきたいことを書き込める市販のノートです。
書き込む過程に着目して、終活ノートと呼ばれることもあります。

エンディングノートには、誰が相続人になるか、財産がどこにどれぐらいあるかといったことを書き込んでおきます。

遺言書のような法的な効力はありませんが、エンディングノートがあるだけでも遺族は助かることでしょう。

ここでは、市販のエンディングノートを2種類ご紹介します。(amazon.co.jpのページにリンクします)

15-2.遺言書を書いておく

遺言書は、死後の遺産の分け方などについて指示ができる法的な書面です。
故人が生前に遺言書を書いておけば、遺産相続は原則として遺言のとおりに行われます。

遺言書は主に次の3つの種類に分かれますが、秘密証書遺言が作成されることはまれです。

  • 自筆証書遺言:遺言者(本人)が自筆で作成する遺言書
  • 公正証書遺言:証人2名の立ち合いのもと公証人が作成する遺言書
  • 秘密証書遺言:公証人と証人がその存在を確認するものの内容は秘密にされる遺言書

自筆証書遺言は自分だけで作成できる点が長所ですが、法的な要件を満たさずに無効になるケースが多くなります。
「5-4.遺言書の検認手続き」でお伝えしたように、自宅で保管された自筆証書遺言は、死亡後に家庭裁判所で検認手続きをする必要があります。

自筆証書遺言には紛失や改ざんのリスクもありますが、令和2年7月10日以降は法務局で保管できるようになっているため紛失のリスクは少なくなっています。

公正証書遺言は専門家である公証人に作成してもらうため、法的要件を満たさずに無効になることはありません。
原本は公証役場で保管されるため紛失や改ざんの恐れがなく、死亡後に検認手続きをする必要もありません。

しかし、公証人に支払う手数料が必要になるほか、守秘義務はあるものの公証人と証人に遺言の内容を知られてしまうというデメリットがあります。

遺言の書き方について詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。

(参照)遺言書の書き方完全ガイド-遺言書の形式と内容に関する注意点を解説

15-3.家族信託を設定する

家族信託は、主に高齢の親の財産管理や相続対策を目的に財産を信託するしくみです。

家族信託では、たとえば次のようなことができます。

  • 認知症になった場合に備えて親が子供に財産を信託する。
  • 孫の代までの遺産承継を指定する。

生前に財産をどのようにしたいかを考えてそれを実現するしくみを作っておけば、遺族の相続手続きの手間が軽減されます。
ただし、家族信託を個人だけで設定することは極めて困難で、専門家のサポートが欠かせません。
依頼する専門家は、実務経験などを踏まえて慎重に選ぶようにしましょう。

家族信託について詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。

(参照)
信託を活用した相続対策
家族信託の基本的なしくみと具体的な活用方法

16.まとめ

ここまで、家族が死亡して相続が発生したときの相続手続きの流れと期限についてご紹介しました。

相続手続きは非常に種類が多く、計画的に進めないと手続きが遅れたり忘れてしまったりすることもあります。

「チェックリストを活用する」、「手続きの代行を専門家に依頼する」、「生前整理・終活をしておく」といった対策で、少しでも相続手続きがスムーズにできるとよいでしょう。

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